俺の背後に悠々と、天を貫くように伸びたポプラ並木が、やさしく包み込み応援してくれている。
サザー・・・・・・・サザー・・・・・・・と、繰り返される波の音が俺を包み込み、心地よいBGMを奏でている。
ふと、夜空を見上げると、満天の星たちが光り輝き、悠久の時を刻んでる。
まだ、自分の足だけが頼りだった頃、先人たちはこの星空を見上げ、ある者は大海原に帆を広げ、未開の大地を目指したのだろう。また、ある者は亡き家族や友人達を偲んだに違いない。
そう、俺はこの静寂の中、ただ一人奴からの挑戦を待っている!
「星空が綺麗だ・・・・・・・・・・・!」
大空を真っ赤に染め、鏡のような水面の向こうにある水平線に沈んでいった夕日。あれから、どのくらい時間が経ったのだろう?
俺の周りには、静かな時間だけが過ぎていった。
「星空が綺麗だ・・・・・・・・・・・!」
流れ星がひとつ、ふたつと流れては消えてゆく。その一瞬に光輝く儚い運命の名も無き星達を人はスターダストと呼ぶ・・・・。
静寂な時間が過ぎてゆく・・・・・・。
俺は、飽きずに星空をいつまでも眺めていた・・・・。
そんな至福の時間を打ち破るかのように、突然竿先が激しく揺れた。遥か彼方、6色先から、俺に挑戦状を叩き付ける奴がいる!
俺は冷静に、次ぎの合図を待った。左手に竿を持ち、竿尻は膝の上である。右手にはハンドルのノブが握られていた。
俺は慎重に次ぎの合図を待った。
と、その瞬間、俺の研ぎ澄ました感覚をあざ笑うかのような激しい戦いの合図が来た!
俺は間髪いれずに、竿を大きく煽り、奴の挑戦を躊躇することなく受けたのである。奴は激しく抵抗する。しかし、俺も負けられない。この瞬間、俺の脳裏を「巨ハモ」という名が駆け抜ける。
「奴か?」
去年、同じ場所で釣った70cmオーバー、ビール瓶サイズの巨ハモ?
奴も激しく抵抗すが、俺も負けてはいられない。全身の力を振り絞り、奴と戦った。しかし、一瞬その激しい戦いに静寂が訪れた。
「去年と同じだ・・・。」
しかし、俺は騙されない!奴は波打ち際でもうひと暴れする!絶対そうだ間違いない。去年の奴もそうだった。「俺を欺こうなんて100万年早い!」俺は自分自身に、そう言い聞かせて次ぎの戦いに備えた。
スプールに巻き取る糸が残り1色にさしかかった頃、奴は再び激しく抵抗した。
「去年と全く同じだ・・・。」
俺は、全身全霊をかけ、その激しい抵抗を受け止めた。愛竿スピンパワーと共に・・。
やがて、波打ち際まできた奴は、もう抵抗する力も残ってはいなかった。
俺は、膝まで海に浸かり、奴の健闘を讃え・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「短い・・・、丸い・・・・・・・・。」
「あんぎゃ~、アブラコかい?」
この瞬間、張り詰めた緊張の糸が「プチ」と音をたてて切れた。だが、俺に激戦を挑んできた奴には違いない。最後はやさしく引きずるように波打ち際に上げ、そっと寝かせてあげた。
「ふ~」戦い終えた俺は、思い出したかのように星空を見上げた。
一段と明るい光が”スー”っと流れ、儚く消えた。
奴が命の火を消した瞬間である。奴は星になったのだ。俺の心には、また一つ思い出が刻まれた。
「スターダスト・メモリー」
そう、奴は星屑となり、俺の心に刻まれたのだ!
俺は絶対忘れない、キョンキョンの事を。
俺の永遠のアイドル、「小泉今日子」ちゃんの事を。
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【撮影日】
平成19年9月1日 17:00~23:00
【撮影場所】
伊達市北舟岡海岸
【出 演】
俺 ; ヨシゾー
奴 ; アブラコ(アイナメ) 46cm
友情出演 ; 小泉今日子
愛竿; スピンパワー425BX-T×2本
スピンパワーSF405BX
リール;Z45C×2台、Z45QDⅡ×1台
三脚;ステンレス製立ち込み三脚
【その他の挑戦者】
コチ×2匹
手のひらイシカレイ×1枚
ハモ(マアナゴ) 40cm強×1匹
北舟岡海岸・・・カレイは無理っぽいですね。行かなくて正解でした。実は密かにカレイ狙いで行こうかな~と考えていたんです。
俺の永遠のアイドルは「薬師丸ひろ子」、写真集も買ちゃいました。(笑)で、現実はあの嫁です。(爆)
そして、自然と融合しているヨシゾーさんが
登場したって感じでだよ・・・もしかして芥川賞でも狙ってるかな・・・・
私は先週竿折ってから、イジケモードに突入しています
直そうと思い釣具に聞いて貰ったら、もう部品がないとさぁ・・・・次から次と新しくなるから製造してないとさ・・・
買う金もないし・・・・ホームセンターに売ってる竿買うしかないかな・・・(笑う)
そうだ・・・俺には金になる最終武器があったのだ・・・
それは長年集めてきたコレクションを手放す事だ
でも・・手放す勇気がないよ
可愛そうだと思ったら、愛の募金承ります(笑い)
海岸にはヨシゾーの他に1組だけの完全貸切状態。でも、この日は本当に渋かった。日没前はコチの猛攻で、餌だけが無くなる。日没後は静寂の時間が。20時前後にイシモチ・アブ・ハモと連続ヒットしただけで、そのほかの時間は玉砂利の一部と化してました(笑)
ここは遠浅なので、カレイはもう少し水温が下がらないと厳しいですね。
>長年集めてきたコレクション
もしかして、怪獣人形?子どもの頃は、ダンボールに一箱も持っていたのに、こんなにプレミアが付くなんてね。手放すなんて勿体無いすよ。
>可愛そうだと思ったら、愛の募金承ります(笑い)
ヨシゾーも、既に借金生活です。でも、競技SPは手放せません。二人で、愛の募金箱を首からぶら下げて街頭に立ちますか(爆)