二人のまっちゃ

　痛快でした。何度かしか使ったことのない僕の褒め言葉。確か一度目は『好色一六歳男』が抜けられなかった近畿大会への壁をぶち抜いてくれた時。それぐらいの衝撃だった今日の舞台。まさに痛快でした。春季全国出るからピッコロ春期は日程的に無理。アイフェスも普通に考えたら今年は辞退やろって空気の冬休み。ま、普通そうです。でも予感はしてたのね。今ならとんでもないものが出来るかも知れへんって。
　最大の山場は二度目のマイムマイム。忘れすぎを自覚し、体は記憶してくれるはずっていう望みも奪われ、泣けるワケもなく言い知れない焦りに責め立てられる優実が唯一出来ることが仲間とのマイムマイム。踊るわけです。叫ぶわけです。踊りの中でギアチェンジするわけです。それは部員一人一人が感じている忙しかった三月が終わる実感と、二度とこの時期は戻ってこない切なさと、それでも満たされない苛立ちを全部ぶつける4分15秒。汗と涙の汚い顔に客席から思わず手拍子。きっとそこまでやんねやって何かが伝わったはず。そう信じています。
　写真はダンス後の荒ぶる息で交わす二人の会話。一人は今回の主役であり、渦とあたまかじり虫の作者、そして渦の演出を担当したまっちゃ。決して感情を表に出さないぼそぼそとした台詞回しの女の子。もう一人の和服は抹茶役、渦の主役、今回見習い演出。舞台で栄えるが実生活は不器用真面目な江姫。絶対お互いに共感できない二人が、一つの舞台を支えていることこそ、今の西高演劇部の力なんだろうなって思うワケです。
　抹茶とまっちゃ。二人を見ていて第三スパイラルファイナルのイメージが、次第に見えてきたごのいでした。

怒濤の三月が…

　走った走った。3/5にアイホールでの単独公演。3/22早朝に仙台へ。春期全国での『渦の中の私』最終公演が3/25。翌26日が移動日。3/27から『あたまかじり虫』の最終稽古、3/28が校内ゲネ、29がホールリハ、そして3/30が公演日である。黒板のスケジュールにはびっしりと稽古日程がならぶ。
　大道具がフィリップ任せでは絶対完成しないと判断され、急遽歴代道具チームが招集された。来てくれたのはみっちぃ、ルイージ、飯食。ごのいが図面を書き直し、ああだこうだで一日半で完成させる。馬鹿が縄跳びしてへし折ったアクリル棒を買い出しに篤も三宮へ走る。白血球大量発動。その間稽古場は現役に任せるわけだが、のぞきに来てくれたのが式部であり、もみじ。ゲネには久々のみさっぺをはじめ、ひろき、麒麟、神ちゃん、ロッテ、正樹、雪ちゃん。現役はちょっと少なめだけど、分厚い歴代先輩達が嫌でもなんでも背中を押すのだ。
　今日はいよいよ公演日。ト書きには潤色の僕からのメッセージが書き込まれている。もちろん台本を渡された時からそれは見えているわけだが、そのことの本当の意味を実感するのが今日の舞台。僕からの愛であり、挑戦状でもある一行をどんなふうに感じて形にしてくれるのか。かれらにゆだねてみようと思う。
　怒濤の三月が今日、終わる。

3月29日(木)のつぶやき

09:30 from twicca
朝イチバネットを搬入仕様にチェンジ。今回は3×6改造平台を運びます。リアシート撤去。

by gon_63cm on Twitter