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私的劇評?劇団大谷高校

2004-12-24 16:51:04 | 劇場通信
大谷高校『ひずみかる』
 毎年のように近畿、全国と名のりをあげる大谷高校。初めて印象に残ったのは2000年11月に京都で行われた近畿大会で見た『私場所』だった。僕的にかなりの衝撃でここまでやるかと感心したもの。エスニックパフォーマンス?というのが僕の大谷観。いまでもしっかり当時のメンバーがOGとしてクラブに関わっている。それ以来大谷の快進撃が続いているのだから、あの世代がある意味キーを担っていると言えるだろう。しかし僕はこの大谷に今大きな変化が訪れているのではないかという兆候を感じた。
 役者が変われば空気が変わる。今年の大谷はファインダー越しに見ると静止するタイミング(シャッターチャンス)が人によってバラバラで集団をねらったショットがきちりと止まることは無かった。ずるずる滑る足下に加速度より質量を感じた。そんな印象。加えてもっとも気になる部分は芝居作りにひねりが入ってきたように感じたことだ。長く演劇に関わっているとはじめ直球投手だった選手が変化球を投げてみたくなったりするもの。OG達にもそんな変化が現れているのではないか。変化球を否定するわけではないが、変化球はより多くの技量を役者に要求し、それがかえって役者の小ささを印象づける結果につながる。(自戒…)
 お芝居のタイトルに必ず意味ある造語が使われる。僕が彼女らの芝居作りを気に入っている部分。それは自分たちの世界に観客を引き込むときのチケットがなのだ。もはや横綱と呼べる大谷の変化が気がかりであり楽しみでもある。
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