超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

超能力/映像/情報操作のトリック

2006-10-28 | 読書ガイド
52番目、講談社現代新書のトリック三部作。

●松田道弘『超能力のトリック』(1985)

34番のメンタルマジック事典の著者による。
34番に掲載されてないトリックものっている。

●新藤健一『映像のトリック』(1986)

真実を伝えると思われている映像が、じつは作為に満ちている。
そういう映像ジャーナリズムの裏側を暴く。

●川上和久『情報操作のトリック―その歴史と方法』(1994)

戦争とは、マスメディアを使った情報操作の歴史である。
マスメディアによる事実の歪曲・捏造、行き過ぎた広告、など。

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ところで今、奇術師がたいへん困っているのをご存知だろうか。
テレビの奇術番組の映像パフォーマンスがエスカレートして、
奇術のテクニックの範囲を逸脱しているのである。

従来から聴衆の一部分がサクラである程度の奇術はよくあった
が、今や、聴衆は全部、番組スタッフも全部グル、捏造に等しい
番組制作が横行している。

ちょっと立ち寄ったお店で奇術の実演と見せて、お客も設備も
全部事前にセッティング、加えて映像もあとからさらに編集する
ときたもんだ。どんな不可思議な映像効果もお手のもの。

テレビで流れたような奇術ができないと一流じゃない、と思われ
始めた奇術師は、たまったもんじゃない。

ましてや、超能力の実演などますます影が薄くなっている。