超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

うまい実験者は能力者ではないか

2015-05-29 | 論文ガイド2
<PA2013(25)>

●エイドリアン・パーカー
「うまい実験者は能力者ではないか」
(ドイツ・IGPP)

どんな被験者を使っても安定して結果を残す「うまい実験者」
は、自身の超能力を使っているのでは、という懸念がかねて
より指摘されてきた。確かに、そうした実験者の超能力スコア
が高いという逸話も多くある。この点をもう一度議論する。

実験者効果:
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/4-9.htm


特異的像の目撃に関する社会的分析

2015-05-28 | 論文ガイド2
<PA2013(24)>

●ゲルハード・メイヤー
「特異的像の目撃に関する社会的分析」
(ドイツ・IGPP)

幽霊のような特異的な像を集団目撃する背景を分析した。
従来指摘されているような原因とは別に、きわめて超常的
な状況がみられる事例があると判明した。そうした例では:
1)現象が起きる前に伏線期間がある
2)人々の心理状態が、現象が起きる時点に関係している
3)心霊的な関連性をもつ中心人物がいる
4)現象が起きる場所が意味をもつ
が見られており、謎は深い。


ブラジルでの超常体験の心理学的・科学的分析

2015-05-27 | 論文ガイド2
<PA2013(23)>

●レオナルド・マーティンズ&ウェリントン・ザンガリ
「ブラジルでの超常体験の心理学的・科学的分析」
(ブラジル・サンパウロ大)

ブラジルでの超常体験について、文化を背景に分析している。
具体的には、支配的宗教、民俗伝承、SF、陰謀論、科学技術、
UFO学の観点を考察している。加えて心理面では、認知的
不協和、主観的確証、文化混交の影響、個人的な心理的要求、
科学的な稀少現象、越境界性、自閉症傾向、奇癖、幼少時の
精神的問題、インチキ事例などについて検討している。

これまでの分析で、過去には指摘されてないような特異的で
多面的な体験が、高頻度で得られていることがわかってきた。


創造的な解離状態の生物心理社会分析

2015-05-26 | 論文ガイド2
<PA2013(22)>

●エヴァートン・マラルディ&スタンリー・クリップナー
「創造的な解離状態の生物心理社会分析」
(ブラジル・サンパウロ大)

霊的なトランス状態において宗教画を描画する事例に着目した。
死んだ画家の霊がのり移って自動描画するなどの例では、実際に
描かれた絵が、当の死んだ画家の画風を踏襲している高度な技法
であるとされる場合が見られる。

ブラジルの霊媒師アンドレイド(1945生れ)の事例をデータ収集
した。1998-2013の諸事例において、生理指標測定、心理尺度調査、
社会状況データとともに描画作品を評価できる状態になっている。

こうした分析で、新しい方向の超心理学的研究が進められる。