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超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

過去遡及ESP実験における理性思考と直観思考の影響

2013-11-28 | 論文ガイド2
<PA2013(3)>

●アロン・ビジル&ディック・ビエールマン
「過去遡及ESP実験における理性思考と直観思考の影響」
(アムステルダム大学)

4つのうちの2つのシンボルのどちらかが画面に出たら
ボタンを押し、残りの2つのうちどちらかが出たら無視する、
という応答実験を行なう。

続いて、ボタンを押す約束になっていたシンボルのどちらかが
無作為に選ばれ、その選択シンボルについて訓練がなされる。

訓練は、その選択シンボルと無視シンボルが無作為な順に
画面に出て、選択シンボルが出たときに限りボタンを押す。
過去遡及実験のこれまでの実績から、訓練された選択シンボル
のほうが、直前の応答実験で早く応答されると推測できる。

このとき理性思考群参加者には、「誤りが少ないように行う」
と教示し、直観思考群参加者には、「なるべく早くボタンを
押すように行う」と教示する。ESPは直観レベルの心理が
影響するというこれまでの知見から、直観思考群参加者に対し、
より早い応答があると仮説できる。

実験の結果、両群まとめた選択シンボルの応答の差異は、
p=3.8%で有意であり、直観思考群参加者のみでは、p=0.1%未満
できわめて有意であった。仮説は支持された。

関連HP:過去遡及ESP=予感実験


超能力でカジノに勝てるか

2013-11-27 | 論文ガイド2
<PA2013(2)>

●ディック・ビエールマン&トマス・ラベイロン
「超能力でカジノに勝てるか」
(アムステルダム大学)

かねてより、超能力ではカジノに勝てるほど安定して当て
られないとされてきた。しかし、リモートビューイング実験
で高スコアをあげている被験者では、二者択一の実験で
63%を当てるので、赤黒を当てるカジノルーレットで
十分勝てる可能性がある。

そこで、同程度に優秀な被験者らについて、模擬カジノ実験
を行なったところ、120試行で56%が当たり、胴元の取り分
を除いても、勝てる確率が得られた。今後の研究費はカジノ
で稼ぐのはどうか。

また、地方恒星時について分析したが、際立った差は得られ
なかった。

関連HP:リモートビューイング地方恒星時


地球意識プロジェクトはESP実験なのか

2013-11-25 | 論文ガイド2
<PA2013(1)>

●ピーター・バンセル
「地球意識プロジェクトはESP実験なのか」
(パリ超心理学研究所)

地球規模のイベントが起きて、人々の意識が同調すると
世界中の乱数発生器にわずかな偏りが起きると解釈される
データが、14年間積み重なっており、統計的に7SD相当
の有意な結果が得られている。

このデータを集めている地球意識プロジェクトでは、
人々の集合無意識が乱数に影響を与えるというPKモデル
で説明している一方、メイらは、実験者らが偏りの大きな
乱数部分を透視して切り出しているというESPモデル
(DAT)を提唱している。

両モデルは統計的分析によって、ある程度どちらが妥当か
を分離検討できる。バンセルは、7つの統計的分析を使い
4SDの精度(3万分の1)で、PKモデルのほうが有力
であると、結論している。

関連HP:地球意識プロジェクトDAT


今年のPAはイタリアで開かれた

2013-11-24 | 論文ガイド2
<PA2013(0)>

今年のPA(超心理学の国際会議)は、はじめての
イタリア開催となり、8月の8日から11日にかけて
歴史ある小都市ヴィテルボに、世界から超心理学者を
集めて盛況にもよおされた。

日本からは、明治大学意識情報学研究所の所長であり、
ロンドン滞在中の蛭川立氏、同研究所のメンバーでも
ある、小久保秀之氏および清水武氏らが参加した。

そこで発表された研究について、解説を交えて紹介
していこう。