超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

神秘の世界~超心理学入門

2006-10-05 | 読書ガイド
35番目は、日本の本流心理学での取り扱い例。

●宮城音弥『神秘の世界~超心理学入門』岩波新書(1961)

『夢』、『精神分析入門』、『天才』、『人間性の心理学』、『心とは何か』
『性格』、『愛と憎しみ』、『心理学入門』などの心理学入門書を岩波新書
から多数出版していた心理学界の大御所が、これらのラインナップの
ひとつとして書いたもの。1985年には、『超能力の世界』と改題されて
再版した。

おそらく私が読んだ最初の超心理の本である。そのとびらには、

 証明なくしては何物をも容認せず
 アプリオリーに何物をも否定せず

と書かれている。簡単に言えば、やみくもに白黒つけないという、科学的
方法の真髄の表明である。これは超心理研究ではとくに重要な観点である。

宮城先生(東京工業大学名誉教授)は昨年末、97歳で永眠された。