46番目では、信じることの心の働きを再度学ぶ。
●トーマス・ギロビッチ『人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして
生まれるのか』守一雄・守秀子訳、新曜社(1993)
著者のギロビッチ氏はコーネル大学の行動経済学者で、大和證券のCMで
日本でも最近顔が知られている。
http://www.daiwatv.jp/group/cm/profile01.html
本書は誤信の認知的要因、動機的要因、社会的要因と、内容は充実しており、
今でもロングセラーになっている。以下の点を除けばよい本である。
本書の第10章には、誤信の実例と称して「超能力への誤信」が書かれていて、
その内容はなんと、懐疑論者の本を一方的に引用する偏ったものである。
超心理学者の主張も、懐疑論者の本から孫引きして歪められているのだ。
情報源をよく調べるのが肝要と主張する本で、この扱いには笑ってしまう。
じつはギロビッチは、第31、33、34番に登場の社会心理学者ダリル・ベムと
大学の同僚で、本書に謝辞を含めてベムが3度も登場する。超心理学の情報を
集められる環境にいるはずなのにどうしたことだろう。
第33番で紹介した「共同声明」も本書の285ページの注に出てくるのだが、
ほとんど読んでないのではないかという取り扱いである。先入観を研究する人が
先入観に染まってしまっているという、根深い問題を顕わにしている。
http://www.isc.meiji.ac.jp/~ishilec/infocom/coginfo4.htm
●トーマス・ギロビッチ『人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして
生まれるのか』守一雄・守秀子訳、新曜社(1993)
著者のギロビッチ氏はコーネル大学の行動経済学者で、大和證券のCMで
日本でも最近顔が知られている。
http://www.daiwatv.jp/group/cm/profile01.html
本書は誤信の認知的要因、動機的要因、社会的要因と、内容は充実しており、
今でもロングセラーになっている。以下の点を除けばよい本である。
本書の第10章には、誤信の実例と称して「超能力への誤信」が書かれていて、
その内容はなんと、懐疑論者の本を一方的に引用する偏ったものである。
超心理学者の主張も、懐疑論者の本から孫引きして歪められているのだ。
情報源をよく調べるのが肝要と主張する本で、この扱いには笑ってしまう。
じつはギロビッチは、第31、33、34番に登場の社会心理学者ダリル・ベムと
大学の同僚で、本書に謝辞を含めてベムが3度も登場する。超心理学の情報を
集められる環境にいるはずなのにどうしたことだろう。
第33番で紹介した「共同声明」も本書の285ページの注に出てくるのだが、
ほとんど読んでないのではないかという取り扱いである。先入観を研究する人が
先入観に染まってしまっているという、根深い問題を顕わにしている。
http://www.isc.meiji.ac.jp/~ishilec/infocom/coginfo4.htm