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IT先進国エストニア インターネット投票とその脅威

2019-03-28 07:15:00 | 報道/ニュース

3月4日 おはよう日本

 

バルト3国のひとつ エストニア。
“世界で最もITが浸透した国”と言われている。
そのエストニアで3月3日に行われた議会選挙には
世界で唯一インターネット投票が導入されている。
便利さの一方で
サイバー攻撃などへの対応が課題となっている。

人口130万人のエストニア。
4年に1度の議会選挙に立候補したのは
「がんばると(把瑠都)!」
エストニア出身の大相撲 元大関 把瑠都。
去年帰国して
日本とエストニアをつなぐ架け橋になりたいと
議員に立候補した。
(元大関 把瑠都 カイド・ホーペルソンさん)
「いい国会議員になりたい。
 小さな国を大きな国にしたい。」
(有権者)
「彼はきっと議員に選ばれるよ。
 結果を楽しみにしている。」
そのエストニアの議会選挙は
世界で唯一インターネットを使って
“いつでもどこでも”投票できる先進的な取り組みで注目されている。
医師のセルゲイ・マルツェフさん。
診療が忙しく投票所に行く時間もない。
しかし電子IDカードを使えば簡単に投票ができる。
パスワードを入力して
政党名と候補者を選択。
そして投票ボタンをクリックして終了である。
(医師 セルゲイ・マルツェフさん)
「朝から夜遅くまでとても忙しいが
 インターネット投票は仕事に影響なくできる。」
なかには外でお風呂につかりながら投票する人も。
「エストニア人はオンラインで何でもできる。
 簡単に投票できるからお見せするよ。」
今回の選挙では有権者の4人に1人が自宅や思い思いの場所からインターネットで投票を済ませた。
一方でエストニアはIT先進国だからこその危機に直面している。
隣国ロシアからのサイバー攻撃である。
2007年にはロシア政府によるとみられる大規模なサイバー攻撃で国家機能が一時マヒした。
こうした攻撃からインターネットと投票を守るため
エストニア政府は国内3か所にデータセンターを設置。
不審な通信を24時間体制で監視している。
(国家情報システム庁)
「私たちはどのような攻撃にも耐えられるシステムを構築した。
 攻撃を仕掛けられたら
 相手が誰であろうと全力で阻止する。」
しかし脅威は投票システムそのものへの攻撃に限らない。
新聞記者のホルガー・ローマネーさん。
選挙を前に
あるニュースサイトがロシア政府のプロパガンダを広めるのに利用されている実態を暴いた。
取材で入手したニュースサイトの編集者とロシア国営機関とのやりとり。
そこにはロシア側から
“指定する5つのテーマのうち3つを掲載せよ”と書かれ
記事の内容をロシア側が支持していることが分かった。
(ホルガー・ローマネー記者)
「彼らは非常に巧みに足跡を隠していた。
 私たちは彼らのプロパガンダを暴いて注意喚起し
 プロパガンダに対する意識を高めることができている。
 
それが今の我々の社会だ。」
民主主義をゆがめるネットを通じた選挙介入の脅威。
IT先進国エストニアの取り組みは世界から注目されている。


 

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