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川口チャイナタウン 意識改革に挑む中国人

2019-03-11 07:00:00 | 報道/ニュース

2月19日 国際報道2019

東京の池袋で最近増えているのが日本人ではなく近くに暮らす中国人を相手にした店。
レジも中国と同じように現金のやり取りはほぼゼロである。
各国の中国人社会を研究している 立正大学の山下清海教授は
こういた中国人が中国人を支えるチャイナタウンが日本にも急増している
と指摘する。
(立正大学 山下清海教授)
「改正入管法が施行されると
 さらに多くの国々から日本にやってくる。
 遅れてきた移民たちがチャイナタウンの周辺に店を開く。
 そしてだんだん拡大していくという傾向がみられる。」
日本でも今後その数が増えると予想されるチャイナタウン。
埼玉県川口市では地域社会との共存を図るため
中国人自ら新たな取り組みを始めている。

12年前に来日し西川口の駅前で中国料理店を営む呉さん(36)。
店の周辺には10年ほど前から中国の食材などを売る店が立ち並び
しだいにチャイナタウンが出来上がって来たという。
店を営む傍ら慶応大学大学院で経営学を学ぶ呉さん。
周辺で暮らす中国人のマナーの悪さが指摘されるたびに
街のブランドイメージも悪くなると心を痛めてきた。
(呉さん)
「中国人にも迷惑かけると思う。
 日本人に対し中国人として恥ずかしい部分
 そういうところの意識が薄い。」
人口およそ60万の川口市。
もともと中国人が集まっていた池袋から電車で20分という便利さもあり
中国人の数はこの10年でおよそ2倍に増えている。
そして今ではおよそ2万人の中国人が駅前を中心にチャイナタウンを作り暮らすようになった。
その一方で市は
日本語を話さず近隣の日本人とのコミュニケーションにも消極的なチャイナタウンの人々の対応に苦慮してきた。
2年前に市が行ったアンケート調査からは
日本のマナーや生活習慣が理解できずトラブルになるケースがあることも分かってきた。
(川口市 協働推進課)
「ひとつひとつ現場に行きトラブルを解消する取り組みをしているが
 追いついていないのが正直なところ。
 日本人側からだけの対応では限界がある。」
こうしたなか呉さんは
チャイナタウンに暮らす中国人自らが意識を変える必要があると
ある取り組みを始めた。
それが月に1度のゴミ拾い。
去年の3月に呉さん1人で始めたという。
(呉さん)
「これでよかったのかなと自分を疑ったこともある。
 よけいなことかなと。」
ひとりで黙々とゴミを拾う呉さんの姿を目の当たりにしたチャイナタウンの人々。
しだいに協力する人が増え今では40人ほどが集まるようになった。
(参加者)
「私たちも清潔好き。
 西川口の環境を守るため自分たちの力を発揮したい。」
「まだゴミが多いのでみんなの努力が必要だ。」
呉さんの目的はゴミを拾うことだけではない。
“街をきれいにすれば利益につながる”と説くことで
チャイナタウンの人々の心を動かそうとしている。
「清掃活動のチラシを張れば店の印象が良くなりますよ。」
チャイナタウンの内側で始まった意識改革。
呉さんの思いが街の姿を変えようとしている。
(呉さん)
「きれいで活気あるチャイナタウンを作っていくのが私の夢。
 中国人と日本人が感謝しあえる
 そういう世界を作っていきたい。」





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