昔、Aさんという目の不自由な方が居ました。
ある日、Aさんが友人のBさんのところに遊びに行きました。長居をしてふと気づくと
外は真っ暗な夜になっていました。あわてて帰ろうとするAさんに、Bさんは
「夜道は危ないから」と提灯をもたせようとしました。するとAさんは
「目の不自由な私に提灯が居るわけが無い」
といって断りました。しかしBさんは
「でも、あなたに要らなくても相手の人がぶつかってくると危ない。だから持って行きなさい」
といって提灯を持って帰らせました。
これは一体何を教えているのでしょうか?
目の不自由なAさんには提灯が不要ですが、目の見える人には必要なのです。
世の中には、たとえ自分には不要の物でも相手には必要なものが数多くあります。
私たちは時には相手の立場に立って、必要・不必要なことを考えてみる事が
大切な事ではないでしょうか。
一例をあげると笑顔です。
病気で寝て居る人はとても笑顔をする状態ではありませんが、しかしその病人を
見舞う人には笑顔が必要なのです。
現代人は、みんなが自分中心で相手の立場に立って考えると言う事を忘れているようです。