人は歳をとることによって成長するのではない。
小さい内から病気で苦しんでいる子どもは、
大人顔負けの雰囲気を醸(かも)し出している。
そして常にやさしい心にあふれている。
まわりの人々を大切に思い、
他人のつらさを自分のつらさのように感じられような優しい心のが
自然を身についているでしょうか。
仏教の教えは、
人格を完成する教えであり、
未熟な人間が一歩一歩、
人格完成への階段をのぼるためのものであります。
凡夫(未熟な人間)から菩薩(やさしい人間)に
なることでもあります。
人は人生という四苦八苦の階段をのぼることで、
苦しみ、悲しみを味わうが、
その苦しみや悲しみを体験することで人の痛みが
わかるようになってくる。
そういう経験を通して
苦しんでいる人、悲しんでいる人のお役に立てないか、
なにかしてあげられることはないかと、
考えるやさしい心が芽生えてくるのである。
これらは、年月をかけた辛い経験から
成り立つものである。
大人のようなに気遣いのできる子どもは、
病気がなお治れば、子どもらしい生き方ができるのでしょうか。
今、突きつけられている課題です。
合掌