今日は、私の兄弟子であり、
心の友で有った法友寳園和尚の三回忌にあたり、
年忌法要を勤めた。在りし日の面影に感慨ひとしをでした。
故法友寳園和尚位のご廻向の為に。
(諸行無常と聞いて)
平家物語の冒頭にある「祇園精舎の鐘の声。
諸行無常響きあり。沙羅双樹の花の色、
盛者必衰のことわりを表す」は、あまりにも有名で、
此の文を思い出す人は少なくないと思う。
(祇園精舎の鐘の音)
祇園精舎の無常堂(病僧の為の建物)の四隅にある鐘は、
病僧の臨終の時には自然に鳴りだして、
「諸行無常、是生滅法、生滅滅己、寂滅為楽」と説いたいう。
病僧はその鐘の声を聞いて、苦悩を忘れて臨終を迎える事が出来たと言われている
諸行無常はこの様に形ある物が変化して消えて行くと言うイメージで捉えられているが。
もう一面として、次の新しい目を出し更に大きく発展成長してゆくという事でもある。
私たちが成長するのも、作物の実るのも、物事が成就するのも、みな諸行無常の結果である。
人も生まれたら必ず死ぬ、これは絶対の真理、誰もこの法則から逃れる事はできません。
ご恩を受けた故人の冥福を祈るのは我々勤めです。
南無大師遍照金剛