美津島明編集「直言の宴」

政治・経済・思想・文化全般をカヴァーした言論を展開します。

次の対安倍総裁ネガティヴ・キャンペーンは「世襲批判」  (イザ!ブログ 2012・10・17 掲載)

2013年12月01日 18時15分00秒 | 政治
『三橋貴明の「新」日本経済新聞』から先ほど配信されたメールの内容が面白い。メール配信の主・東田剛さんによれば、次の安倍総裁に対するネガティヴ・キャンペーンは「世襲議員批判」だそうです。

東田さんは、世襲議員批判のほとんどは、いわれなき偏見に基づくものであって、よくよく考えてみると、世襲議員のメリットはたくさんある、という。また、戦後左翼的な条件反射的思考によって、マスコミは、世襲議員に特権階級の匂いを嗅ぎつけてそれを制限する論調を展開したがる。が、それは、憲法が国民に等しく保証する被選挙権の規定(第15条など)に明らかに反する、とも。

よって、世襲批判の方が、世襲議員の存在より、よっぽど近代民主主義の原則を踏みにじっている、と述べられています。常識的なイメージの裏を掻く卓見が散りばめられた好エッセイです。ものごとはよく考えてから発言しましょう、ということですね。

バカ・マスコミの姑息なやり口やミスリードにゆめゆめひっかかることのないようお互いによおく気をつけましょうね。後で、アイツらに乗せられたことに気づくと、腹が立って腹が立ってしょうがないですからね。

FROM 東田剛 

10月15日の讀賣新聞(ネット版)に、「自民公募に「世襲」ぞろぞろ、議員子息が続々と」という記事が掲載されていました。同じ日の朝日新聞(ネット版)には、「自民、「世襲候補が公募」なら党員投票 批判かわす狙い」と題した記事がありました。

ほほう、マスゴミ、次は、世襲批判に目をつけましたか。自民党は、総裁も幹事長も、世襲議員ですからね。

確かに、ちまたの政治談議でも、よく「世襲が日本の政治を駄目にした」などと言うのをよく聞きます。

しかし、何で世襲がいけないのでしょうか。さっぱり分かりません。

親の地盤を引き継ぐから、よくない?なんで?選挙基盤が安定しているからこそ、得票のことよりも、国全体のことを考えて、大局的に行動できる場合もあるではないですか。

地盤が安定していない政治家の方が、大衆迎合に走ったり、当選するために信念を曲げたりせざるをえない場合が多いのではないですか。

それに、誰でもまったく平等ではありません。そりゃ、生まれ育ちによる有利・不利はあるでしょう。

では、地盤で有利になる世襲は駄目で、知名度で有利になるタレント候補ならよいのですか?

私に言わせれば、知名度を利用するタレント候補の方がよっぽど駄目なのが多いですね。もっと言えば、立派な政治家は、むしろ世襲議員の中により多いようにすら、思いますね。

そもそも、政治家に限らず、どんな職業だって、親父の背中を見て育った子供が、親父のような仕事をしたいと思うのは、至極自然なことであって、まったくおかしいことではないでしょう。

まして、政治家というのは、公のために働く尊い職業ですから、間近で親父さんの苦労を見た息子が「俺も政治家になりたい」と思って、どこがいけないのでしょうか。

むしろ、立派なことじゃないですか。それに、政治家というのは特殊な職業ですから、子供のときから政治家というものを間近で見てきた世襲議員の方が、政治家としての適性がある可能性が高いくらいです。

「世襲を制限しろ」などという意見がありますが、言語道断です。だいたい、親が政治家だから被選挙権が制限されるなんていう差別が、なんで許されるのですか?

民主政治の根幹をなす基本的な権利である「被選挙権」をそんな風に制限するなんて、そりゃ、れっきとした憲法違反ではないですか。

それに世襲であろうがなかろうが、選挙の洗礼を受けるのですよ。そんなに世襲が嫌なら、自分が世襲の政治家に票を入れなければいいだけでしょう。

世襲を批判する人は、どうせ戦後左翼的に、「世襲は封建的で近代的ではない」くらいの気分なのでしょう。

しかし、世襲批判の方が、よっぽど近代民主主義の原則を踏みにじっているのです

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