美津島明編集「直言の宴」

政治・経済・思想・文化全般をカヴァーした言論を展開します。

民主党よ! 中国に遠慮して離島防衛中止とは・・・ (イザ!ブログ 2012・11・2掲載)

2013年12月02日 03時04分34秒 | 外交
民主党が、もとから政権政党の体を成していなかったことはもはや自明ですが、それにしてもここまで馬鹿げているとは・・・・

離島防衛訓練中止 米・キャンベル国務次官補が強い不快感示す
フジテレビ系(FNN) 11月1日(木)12時27分配信

沖縄県の無人島で計画されていた自衛隊とアメリカ軍による離島防衛訓練が、日本の要請で中止されたことについて、先週来日したアメリカのキャンベル国務次官補が外務省幹部に、「理解しかねる」と強い不快感を示していたことがわかった。

日米両政府は11月、共同演習の一環として、初めて沖縄県の無人島で離島防衛訓練を行う計画だったが、沖縄県内の反発に加え、アメリカ軍兵士による女性暴行事件が起きたことなどを理由に、日本側の要請により、中止が決まった。

キャンベル次官補は、先週、外務省幹部との会談の中で、「日本が決めたなら、戻せとは言わないが、なぜ中止しないといけないのか理解しかねる」と強い不快感を示した。外務省側は、中止の理由を「高度な政治判断」と説明し、尖閣諸島をめぐり、対立が激化している中国への配慮を示唆したということで、アメリカ外交筋は「中国をけん制するための訓練なのに、本末転倒だ」と疑問を投げかけている。
(Yahoo Japan ニュース)

最後の一文がすべてを物語っています。もう一度掲げておきます。「外務省側は、中止の理由を『高度な政治判断』と説明し、尖閣諸島をめぐり、対立が激化している中国への配慮を示唆したということで、アメリカ外交筋は「中国をけん制するための訓練なのに、本末転倒だ」と疑問を投げかけている。」

これが、どれほど政権を担う者の意思決定として馬鹿げたことであり、日米同盟の信頼関係を破壊しかねないものであり、日本の国益を著しく損なうものであるのか、筆舌に尽くしがたいものがあります。まともに論じているとこちらの頭がおかしくなってきそうです。身近なところでは、日教組の組合員とまともに話していると襲われる感覚に近いものがあります。「高度な政治判断」とは、恐れ入りました。

民主党政権は、中共が本気で西太平洋の覇権を握ろうとしていること、尖閣の領有はその第一歩に過ぎないこと、だから、尖閣問題で日本に譲る気はまったくないこと、西太平洋の覇権には、沖縄やグアムや、さらには日本本土までも部分的に含まれていること、の全てが頭にないということが、この馬鹿げた意思決定によって明らかになった、と私は考えます。彼らは、少なくとも安全保障に関しては頭のなかが本当に「空っぽ」なんですねぇ。言葉を失ってしまいます。おそらく、アメリカ側も私と同じような感覚に襲われたのでしょう。私は、恥ずかしい。政権はまだ取っていないけれど、安倍自民党総裁の対アメリカ・メッセージの発信の意味は、日米間の信頼関係をかろうじて保つ上で極めて重要である、というのが現状です。なんてこった。こんな話があるものか。

ちなみに、下記のブログで「よもぎねこ」さんという方が、上記の新聞記事を、分かりやすく丁寧に解説していらっしゃいます。ぜひ、ご覧ください。
yomo-uni.iza.ne.jp/blog/entry/2913748/

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