マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

『小論理学』、遂に発売

2018年09月12日 | サ行

 待ちに待った未知谷版『小論理学』は、昨日未知谷に届けられました。そして、今日訳者である私の所に届きました。

 四六判1246頁、上製函入り、15000円(税送共)
 (この価格は鶏鳴出版に申し込んだ場合のものです)

    郵便口座番号 ── 00130 - 7 - 49648
    加入者名 ── 鶏鳴出版
     注意・何を注文するのかを書き忘れないように。

 訳と細かい注釈のほかに、まず3つの付録があります。
  付録1・「パンテオンの人人」の論理
  付録2・昭和元禄と哲学
  付録3・ヘーゲル論理学における概念と本質と存在
  (付録3は今回書き下ろしたものです)

 そのほかに、巻末には、「総索引」(64頁)、箴言の索引(6頁)、例解の索引(4頁)、ヘーゲル受容史の年表(2頁)があります。

 本訳書をどう読むかは読者の自由ですが、私のたどった『小論理学』読解の道筋を紹介しておきますと、まず、全文をとにもかくにも通読しました。松村訳岩波文庫で、です。もちろん何も分かりませんでした。ただ、「必然性」ということが重要なんだな、と感じただけでした。
 その後は、気になった時に気になった所だけ(と言っても、それが何頁にわたるかは、場合によります)を読み直して考える。何年かして、思い出したように通読する。これを繰り返すというものです。
 私にとっての転機は「目的論」の部分を原書で読み返していたら、ものすごく分かるような気がして、一気に、論文「ヘーゲルの目的論とパヴロフの第二信号理論」を書いた事です。1969年の早春の事だったと思います。
 いずれにせよ、はじめから賛成してくださらなくても結構ですが、「ヘーゲル研究は『小論理学』に始まって『小論理学』に終わる」ということを頭に入れておくと好いでしょう。

  関連項目・鶏鳴出版

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