待ちに待った未知谷版『小論理学』は、昨日未知谷に届けられました。そして、今日訳者である私の所に届きました。
四六判1246頁、上製函入り、15000円(税送共)
(この価格は鶏鳴出版に申し込んだ場合のものです)
郵便口座番号 ── 00130 - 7 - 49648
加入者名 ── 鶏鳴出版
注意・何を注文するのかを書き忘れないように。
訳と細かい注釈のほかに、まず3つの付録があります。
付録1・「パンテオンの人人」の論理
付録2・昭和元禄と哲学
付録3・ヘーゲル論理学における概念と本質と存在
(付録3は今回書き下ろしたものです)
そのほかに、巻末には、「総索引」(64頁)、箴言の索引(6頁)、例解の索引(4頁)、ヘーゲル受容史の年表(2頁)があります。
本訳書をどう読むかは読者の自由ですが、私のたどった『小論理学』読解の道筋を紹介しておきますと、まず、全文をとにもかくにも通読しました。松村訳岩波文庫で、です。もちろん何も分かりませんでした。ただ、「必然性」ということが重要なんだな、と感じただけでした。
その後は、気になった時に気になった所だけ(と言っても、それが何頁にわたるかは、場合によります)を読み直して考える。何年かして、思い出したように通読する。これを繰り返すというものです。
私にとっての転機は「目的論」の部分を原書で読み返していたら、ものすごく分かるような気がして、一気に、論文「ヘーゲルの目的論とパヴロフの第二信号理論」を書いた事です。1969年の早春の事だったと思います。
いずれにせよ、はじめから賛成してくださらなくても結構ですが、「ヘーゲル研究は『小論理学』に始まって『小論理学』に終わる」ということを頭に入れておくと好いでしょう。
関連項目・鶏鳴出版