ニュースを見ていると、容疑者に「住所不定」という表現が出てきます。なんとなく、毎日あちこち転々と「やさ」を変えているかの印象を受けますが、これはたとえ住むところがちゃんとあっても、住民票に登録されていない人を指します。行政や警察は形式を重んじますから、住民票に該当なし、となると「不定」と表記するのです。
こうした場合、元から住民票が無いわけではなく、生きてる途中でぷっつり途切れています。一つには元の住所から引っ越すときに転出届を出しながら、引っ越し先の市町村に「転入届」を出さないケース、もう一つは住民票をそのままにして転出届も出さず、現住民から「不在住」との連絡がされる場合です。
出稼ぎを転々としているうちにいつの間にか住民票が消えている、借金取りに追われて姿をくらます、反社会的勢力、常習的犯罪者などにこうした傾向が強いのです。住民票に登録されないと「コロナの給付金」も貰えず、ワクチン注射からも取り残されることになります。
いずれも、原則として役所が居住実態を調査のうえ、住民票の内容を抹消いたします。これを職権消除といいますな。すると、なにかで逮捕されたり報道されたりする立場になったとき「住所不定」と呼ばれるのです。
それでは職業です。特殊詐欺事犯などの犯罪常習者の職業はというと「職業不詳」という表現と「自称」と呼ぶことが通例です。犯罪的な職業は「指定暴力団組員・構成員」といったもの以外は使われません。例えば「窃盗業」「強盗業」「詐欺職」とか聞いたことがありません。風俗店勤務はありますが、売春業は非合法ですね。
これは、形式的に判断されていて、税務署に申告している職業ではないからであります。非合法の仕事で得たお金を申告納税するという人は聞いたことがありません。
公表する職業としては納税していないので職業としては認めず「不詳」となります。何かしらの仕事をしていて生計を維持しているからで、引きこもり、友人宅を転々として誰かに食べさせてもらうとかホームレスなどは無職となります。年金生活者や生活保護は「無職」にひっくるめていますね。
ならば「自称」というのはどうか。これはかつて堅気の職業に就いた形跡があって収入はともかくも納税したことがある、または申告はしていないが明らかに通常職業と言える仕事をしていて、本人が自分で主張・供述している場合でしょうか。
さて、このワタシ、公には「会社役員」であります。従業員ゼロ、妻とワタシの個人的な会社ですが、ちゃんと登記されております。役員報酬は月8万円(笑)、これで毎日店舗の敷地のごみ拾い・草むしり・2か月に一回の会計処理が主な仕事ですから文句は言えません。
そこに来月から、公職「自治会長」の肩書が2年間加わります。これは無報酬で雑用ばかりの持ち回りの職なので、万一テレビで報道されても関係ないでしょう。責任だけは重く何かと煩わしいようですが、引き受けた以上ちょんと取り組みたいと思いますね。
以降は「自称」であります。勿論すべて無収入です。
・園芸家(ガーデナー)」 そろそろ10年近くバラ栽培を手始めに生活の中心にしてきました。残念ながらわずかな敷地にバラ・菜園・果樹を植えている程度なので、到底「業」として成り立ちえません。ただのガーデニングです。
・「書道家」 筆と紙などの書道具だけはヤフオクのおかげで書道家並みです。これは、あくまで願望(夢)、毎日稽古し勉強していつの日か書道家と言われるほどの腕前になりたいと願っております。
・「篆刻家」 道具立てや印材はこれも本職はだしですが、いかんせんまだ数か月しかやっていません。しかしやってみると奥深く、これが「天職」でありせばと思うほど面白いものです。
・ブロガー 言わずもがな、この程度の筆力、雑駁な文章であります。もちろん1円も収入はございません。
・メダカブリーダー 只今3千匹ほど屋上で元気に泳いでいます。昨年からオロチ・三色錦・だるま系などブランドメダカの繁殖と新種交配に取り組んではおりますが、片手間で年中死なせております。これも趣味の世界で、金にはなりますまい。
・蕎麦打ち職人 まだ5回しか打っておりません(-_-;)。容易ではないのです。かなりの重労働なので健康増進目的、でよかろうと思います。
とまあ すべて中途半端で、収入を得るどころか、ものにもならないことばかりです。さらに、以下は「妄想」ほとんど絵空事であります。
・書道具研究家・環境活動家・エコロジスト・屋上緑化推進協議会・日韓友好協力会・・・・
生きてればいろんなことが出来ます。とりあえず「無職」という呼び名だけは勘弁です。やってみてよかったということも多々あります。さて今日は、何屋さんでいきますか。