植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ああせいこうせいでええんかい

2021年03月31日 | 時事
 植物園と冠したこのブログの裏のテーゼは、官僚天国日本を憂う、ものであります。貧乏人からも容赦なく搾り取った血税をわがもの顔で無駄遣いし、私利私欲、省益と自身の立身出世・終身の極楽生活のために闊歩する上級国民であります。

 省庁の中でもとりわけダメダメの三流官庁が「厚労省」であります。大昔の優生保護法、らい病、イタイイタイ病などの公害問題、C型肝炎、血液製剤エイズ問題どれをとっても厚労省の対応はのろく酷く、その事態を深刻にさせ真相を隠蔽しました。国家公務員試験の成績上位はかつての大蔵省などの主要官庁に進み、出来の悪い役人が厚労省・農水省などに振り分けられますから、元から質が低いのに持ってきて「僻みや恨み」を抱いているのです。

 そこで、ここにきてその三流ぶりがいかんなく発揮されております。まず驚かされたのが「省の役人の残業が過労死ライン越え400名」というニュース。中には月226時間も時間外労働という報道もありました。これは明らかな法律違反で一般企業なら処罰されます。そもそも月200時間の残業というと、土日出勤を8日で10時間ずつ残業しても80時間、残り20日ほどの出勤日にまんべんなく6時間残業していた、という計算になります。

 これは、自分の経験で言えば①特定の部署と課員に仕事が集中した ②長期間の残業で極端に集中力が落ち能率が悪くなる、捗らない ③仕事以外の時間(食事・仮眠・休憩の時間が増える) ④結果出来た書類や仕事にミスや不具合が増加しさらなる仕事が増える という悪循環であります。1年以上に及ぶコロナの対応と国会質問対応で膨大な作業が集中したというのがその原因のひとつでしょう。

 しかし、これは労働行政の根幹を担う組織そのものに問題があるというのがワタシの見立てであります。役人は自分の仕事を人には決して渡しません。隣の席の同僚の机が山積みになっていても、自分の仕事ではないので手伝うことがありません。電話が鳴っていても代わりに出ることもしません。若い人とノンキャリ達には過重な負担があっても年配職員・役職者は知らん顔であります。一定の年齢・職位になったら絶対に実務には手を貸さないのです。嘱託含む老齢公務員は仕事をしないことが決まりであります。ましてやコロナ担当ではない他の部署やセクションは徹底した縦割りなので、一切無関係となります。

 普段でもそうした事態は予算時期と国会時期には必ず起こることなので、本来多能化・係替えなどで情報と業務を共有し弾力的に補完し合う、という発想が欠落しているのです。職員も、いずれ出世し楽が出来る歳周りになるまでの辛抱だと思っていますし、帰りはタクシー、残業手当だってびっくりするほどの金額が貰える(はず)なので、だらだらと残業するという人がいて当然なのですね。今回のコロナのせいか若手の退職が増えているそうであります。それも結局組織が個人に優しくなく、仕事に魅力もなく、明るい未来が見えてこないのでしょうね。

 それで厚労省は、自分のところで管理もガバナンスもきいていないくせに、民間にはやれ過労死がどうだとか、「ああせいこうせい」と言ってサービス残業を無くせだとか能書きをならべているのです。

 そして起きたのが今回の銀座の深夜23人送別会です。集まったのは健局 なので、彼らにしたらコロナはよその局の話なので関係ないのです。所管でない業務には無関心で責任もありませんから、もう緊急事態宣言下ではないのでこのくらいの大宴会やっても「ええんかい」と思っているのです。ね、所詮この程度の認識なんですよ。国会で「ぱぁぱぁ」いうほどのことではないのですよ。

 厚労省が出してきた法律も含めて法案の条文のミスが多発しているようです。これは、縦割り担当任せの弊害であります。多忙の中でも長らく自民党政権の中で綱紀が緩んで、緊張感が足りない、公文書の扱いがぞんざいになった証しであります。普通なら何人もの条文作成のプロの間で「校正」しているはずなのです。

 極めつけが厚労省パワハラ相談担当が職員にパワハラ働き、退職に追い込んだというニュースです。もう笑うしかない、会社の上司などからのパワハラ被害者に対応すべき人間が、自分の部下に「行き過ぎた指導」をしてうつ病を発症させ退職に追い込んだということですが、1ケ月1/10の減給処分だそうですよ。今時部下を喝して病気にさせたら解雇ものでしょうが。
 
 ニュースでは、厚労省は最前線でコロナと戦っている、とよいしょしておりますが、ワタシにはそうは思いません。国立感染症研究所 や保健所の既得権益とメンツにはしがみついても、いっこうに有効な手立てを講じているようには感じられません。戦火の及ばぬ最後方で事務仕事はするけれど、責任は専門家会議に押し付け、コロナ外来・入院施設拡充・PCR検査拡大にも消極的です。最前線で戦っているのは医療関係者や保健所、介護現場などでしょうよ。ワクチンなどもいまだに接種のめどが立たず国産ワクチン開発などはどこかに消えてなくなってます。

 こうした厚労省に、今回のコロナ対策、つまり私たち納税者の健康と生活の大半が委ねられています。わたしは「校正老恫省」と呼ぼうと思います。
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