植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

宝くじを買うという選択肢はないやろ

2019年12月22日 | 雑感
射幸心をあおるのは勤労によって財産を得ようとするという健全な経済的風俗を害する、という理由で、わが国は「ギャンブル・賭博」が規制されております。少なくともパチンコを除く私的なかけ事は禁止されており、賭けマージャン、違法カジノ、野球トトカルチョなどはたまに摘発されています。賭博は、偶然で決まる勝負事についてお金を賭けて楽しむ行為として、禁止されているわけです。

 パチンコ・スロットは、景品を店外で換金するので違法でない、風営法にのっとっていれば適法です、との見解です。パチンコはそもそも戦争中、朝鮮から半強制的に連れてきた人たちを、戦後国内で食えるようにするために特例的に認めたものです。一方で警察が多くの天下り先にしている業種でもあります。実質博打であることは明白であっても、お国がやっていいよ、と言えば許される仕組みなのです。無理が通れば道理が引っ込むということになりますね。

一方公共による「博打・富くじ」は、公益性が高いという理由で広く行われております。各省庁が天下るのを公共性と呼ぶなら、あるいは法外な寺銭であぶく銭を吸い上げて税外収入が潤うなら許されるという理屈になります。射幸心をそそる恐れがあろうが、ギャンブル中毒・借金まみれになろうが、勤労意欲を失おうがお構いなしなのです。
 競馬(農林水産省) 競艇・競輪(国土交通省) オートレース(経済産業省) スポーツ振興くじ(文科省) 宝くじ(総務省)みんな利権に群がる輩の巣窟です。法務省は無いので、裁判の有罪無罪を丁半で賭けたりして。厚労省だったら、手術タイムを医者に競わせて、1,2位を連複で当てるのはどうでしょうか。(笑)

年末ジャンボ宝くじは、昨日販売終了になった様です。ワタシは、とんと興味が無いので関係ありません。一枚いくらなのかすら知りませんでした。最近までは3億円とか言って騒いでたようですが、今は最高10億円なんだそうです。これを、偶然で決まる勝負事にお金を賭けて楽しむ行為、あるいはいたずらに射幸心を煽ることと言わずしてなんと説明しましょう.。テレビのCMでさんざん宣伝しておりますが、罪作りだと思いますよ。

 宝くじ事業で、検診車を買いましたとかなんとかに役立っている、とか言いますが、それらは本来税金で賄うべきものであります。宝くじの還元率は45.7%ですから、宝くじを買う人は、その軍資金の半分以上は税金を払っていると思って間違いありません。換言すると、10億円もらうためには20億円支払うという簡単な算式ですね。誰が考えても損な取引です。宝くじが当たる確率は、単純には1/1千万になるそうです。100枚買って、10万分の一の確率です。平塚市では、人口が約26万人ですから、赤ちゃんからお年寄りまで全員が3万円分の宝くじを買って、2.3人しか当たらないという計算になります。そんなもの当たるわけがないと思ったら買う気などおきません。
 ところが、宝くじの継続購入者に話を聞くと、異口同音に「買わなければ当たらない」「発表になるまでのワクワク感がいい、当たったら何を買おうと考えるのが楽しい」と仰いますな。夢を買うのだそうです。どのみち当たることのないくじに小遣い使うより、美味しいものを食べたり綺麗な洋服を買った方がよほど楽しいでしょう。
そのお金を貯めて家族旅行でもいけますね。

 夢見るなら、買わなくても見れますよ。どこかの大金持ちが、「あなたに遺産を贈呈する」と言ってきたらどうしようと考えればいいのです。それと同じくらいの確率なのです。

 そういえば、ワタシのスマホには何度か、お金を78百万円上げますみたいなメールが来ていました。ご丁寧に税金手続き不要です、貰ってください、とね。あー返事しておけばよかった。宝くじに当たったようなもんだったのに。
コメント
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