植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

土にかえる(孵る) その2の脱線

2019年12月11日 | 植物
土づくりの第2回目であります。が、早くも話がそれます。

 ワタシの園芸デビューが約8年前。コンビニの緑地帯をほじくったのがスタートでした。開発計画の許可条件に緑地帯の設置と植栽(レッドロビン100本弱、植え込みに20本ほどのツツジ)がありました。

 ある程度の広さを開発し、店舗建物を建設する場合、市町村にその計画を申請いたします。すると、規模により関連する各法律(建設基準法、都市計画法、消防法等々)に合致するかと同時に、いろいろと条件が付されます。
 その一つが緑地の設置であります。商業用地として開発する土地の面積の一定割合を緑地にすることが義務付けられるのです。
 平塚市の場合は、用地の10%でしたから、他都市に比べ非常に高率なのです。この割合が高ければ、当然、駐車場含む店舗用地として活用する部分が狭くなるので、事業者にとっては迷惑な条件ですね。

 建設が終了すると条件通りに作られているかの検査を経てはじめて使用開始になります。問題があるとすれば、行政はそれでおしまい。後日緑地を潰して倉庫を設置したり駐車場に使ってもおとがめなしです。当然手入れもせず枯れても問題ありません。本来、緑地設置は、都市の景観・環境維持のために義務付けているものですから、せっかく植えた植物を手入れせず枯らしたり抜いたりしたら無意味ですね。
 ともあれ、緑地に植わった樹々をワタシら夫婦は枯らさないよう草取りし散水して管理していたわけです。しかし、ひと夏が過ぎたあたりで、ふと疑問が湧きます。

 「こんな変哲もないレッドロビン(アカメ)、好きでもないツツジをずっと面倒見るわけ?」

 そこで、バラ好きの家内が、少しバラを植えようと提案しました。前述の趣旨で言えば、緑地に植える植物に差別は無いので、花が咲くバラは結構でしょう。
 レッドロビンを一つ抜いたら、そこに一本バラを植えるというコンセプトのもとワタシの園芸生活がスタートしたのです。バラはおろか、草花に全く関心も興味もなかったワタシは、家内の助手として土日に作業し、ノウハウを伝授されました。

ここで、実は私たちにとって重大な事実が発覚、以後1年に渡る紛争に発展するのですが、この話はまた長くなるので後日ということにいたします。

 バラの素晴らしさ・魅力に気付かされたのは、薔薇「アンネの置き土産(スブニール ドゥ アンネ フランク – Souvenir d’Anne Frank)」との出会いです。オレンジを基調として赤い覆輪やピンクが色なす名花の魅力にいっぺんに取りつかれました。

 このコンビニの裏手の緑地をバラをメインにしたイングリッシュガーデンにしたい、そんな夢が膨らんできたのです。

 ここから、ようやく本題の土です。
バラに関しては、肥沃で水はけが良いという土が基本になりますが、素人にとって安心な育て方では、市販されている薔薇の土(培養土)を使うということになります。大きな穴を掘って、たい肥・腐葉土を投入した上から専用培養土を1,2袋入れ、周りの土(黒土)となじませながら苗を植えつけました。培養土だけでもいいのですが、深いところの有機性の肥料を求めて根が下に張るのです。元が砂礫の土壌なので水はけには心配がありません。
 注意しなければならないのは、接ぎ木苗は継ぎ目の所に土が被らないこと、必ず支柱を立て、株元が動かないようにすること、マルチングで雨水や散水した時泥がはねないこと、等になります。・・・これらは、少しづつ教わったり覚えたことでした。

 そうして、本当は一番気をつけるべきこと「コガネムシ対策」です。
 彼方より飛来するこの甲虫を、最初はバラに体ごと潜り込んで糞をする虫位にしか見ていませんでした。ところが、若葉を食べ花を齧るだけでなく、その幼虫が根を食い荒らす、ガーデニングに関してはヨトウムシと比肩した害虫ということに数年たって気づきました。
 コガネムシは土中に20個以上を産卵してそのまま死にます。孵化した幼虫は腐葉土が大好物で、土中の有機質を食べて大きくなるのですが、ついでに植物のひげ根まで食べます。バラや果樹などは元肥に沢山の腐葉土・たい肥を漉き込みますから、挙ってその根元に群がるのです。鉢植えであれば、他に行き場が無い幼虫たちは根を食い尽くし、一冬放置するとほぼ確実に枯れます。
 レモン・デコポン・バラ・ハイビスカスなど、やられて枯れた植物は10本以上です。
 これを防御するためには、専用の殺虫剤を用土に混和するのが最も確実な方法です。土づくりはここまでやってひと段落なんですな

本日はここまでといたしましょう
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