植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

正直が最良の政策である

2019年12月02日 | 時事
 嘘がばれない最良の方法は、嘘をつかないことである。これは、ワタシの人生訓であります。誰から聞いたか、あるいは自分のオリジナルかは定かでありませんが。
 小さな嘘でも、いったん口にすると、更にカバーするための嘘が必要になります。そしてまた、それに付随して嘘をつく。すると、嘘が何倍な十倍にも大きく、数が多くなる。これは、つじつまが合わなくなり、いつかバレるという道を辿ります。
 都合が悪いこと、悪事、見栄張り、事実を糊塗しようと人は嘘をつきます。最初はばれなくても何度も嘘を繰り返すうちに「あいつは嘘つき」というのが知られてしまいます。すると誰からも信用されず、仲間がいなくなることになりますな。
 ワタシも、長いこと生きていていくつか嘘をつかなければならないことがありました。会社の勤めでは、上手な嘘も必要、人間関係でも嘘で円滑な人間関係を築けることもあります。しかし、嘘は嘘、つかないことに越したことはありません。
どうしても真実を隠したい(隠さなければならない)とき、「沈黙」が最も大事であろうと思います。嘘をつく位なら黙秘権を貫くのが賢いやり方ではないかと思うのです。

そこで、「桜を見る会」。以前このブログでも触れましたが、一見、金額からも些末な問題と見がちですが、実は日本の政治や将来に関わる重大な要素をいくつも包含しており、収まるどころか益々疑惑の深刻さが明らかになって来ました。

 最初は小さな嘘だったんです。首相は、人選に関わっていない。妻は私人だから関係していない。前夜祭の会費はホテルが直接受領している、明細もない、から出席者名簿は裁断した、電子情報は削除し復元できない、招待者仕分けの番号はもう覚えていない等々、誰でもわかる嘘の羅列、インチキの連鎖であります。
 恐らく官邸は、「こいつはやばいから早々に手じまいさせよう、桜を見る会は中止、で幕引き」と考えたのでしょうね。しかし、「軽率でした、と謝罪し会計報告を修正します。人選は不適切でした。公費の無駄遣いとみられても仕方ない」とは言わず隠して嘘をつきとおすことに決めたのです。これでこの問題の深さ、罪深さが推し量れます。あの、おせっかいで、責任与党の片割れと自認する公明党が、この件に関して知らぬ顔を決め込んでいるのも、卑怯で無責任だと思いますが。
 
 ワタシら素人の目から見ても一連の報道だけからでも、様々な法令違反(中には刑事罰も)が疑われます。
 政治資金法、公職選挙法、公文書保存、暴力団排除条例などが挙げられます。更に、会の各種業者選定・招待者選定に金品のやり取りがあったのではないか、とか首相の周囲ばかりに集中する招待者が選挙活動になっているのでは、とかポロポロと垢のように剥がれてきています。マルチ商法の親玉がや反社勢力が混じっていたとかの問題には、「リストが無い」の一点張りでありますな。予算を執行した時、その執行額が予算に対して適正であったかの最も基本になる資料であるだけでなく、毎年開催する会の公平性を維持し同じ人の重複を回避する作業にも不可欠、万一にもテロや犯罪者が生じた時の捜査・検証資料になるわけです。

 もしかすると、バレやすい嘘を小出しにして目くらましをすることで、本当に隠したい「不都合な真実」を黙秘して隠そうとする高等テクニックを駆使しているのかもしれません。それにしても、安倍総理の愚かな嘘に、政府与党から役人まで嘘の追随であります。今回が初めてではありませんよ。自衛隊の日報が無くなった、森友の財務省の公文書改ざん、加計学園の面談記録、さらに老後2000万円問題では、そもそも審議会の報告書は受け取り拒否、みんな無かったことにしたのです!!

どうやら安倍総理は、都合の悪い文書や真実を一挙に裁断する「どこでもシュレッダー」というものを持っているようでありますな。
 
ドン・キホーテの作者セルバンテス曰く
「分別よりも愚行の方が、とかく仲間や追随者を呼び寄せるものだ。」

更に、「正直が最良の政策である」、と彼だけではなく、J・ワシントンも新渡戸稲造など多くの賢人が説いています。

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