すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【東京五輪・森保ジャパン】前半は完璧だったが後半はガタガタ 〜U-24日本 2-1 U-24メキシコ

2021-07-25 23:07:46 | サッカー日本代表
森保監督の「迷采配」が冴え渡る

 日本はカチカチだった初戦の南アフリカ戦から一転、のびのびとサッカーを「楽しんだ」。

 少なくとも前半は。

 コースを完全に切る良い守備が良い攻撃を生み、すべてが好回転した前半から一転して後半はチームが死んだ。

 メキシコは退場者まで出して自滅してくれているのに、それにお付き合いしてどうするのか?

 あれではまったく喜ぶ気になれない。

 日本のフォーメーションは4-2-3-1だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、板倉滉、吉田麻也、中山雄太だ。

 CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、相馬勇紀。ワントップは林大地である。

2点を連取した好調な前半

 日本は立ち上がりから爆発した。

 いい入りをした。

 前半6分。堂安の右からの折り返しを久保が豪快に決めた。先制点だ。久保へのメキシコのマークが完全に遅れ、体勢は苦しかったが久保は競り合いに勝った。

 続く前半11分。相馬に対するファウルで日本はPKを得て、堂安がゴール真正面に決めた。2-0。この追加点は大きい。

 危険なエリアでの相馬のドリブルがPKを呼んだ。

 日本はセカンドボールをよく拾え、選手の動きが非常にいい。日本は先制したためメンタルがハイで、プレスもよく利いている。

 特に遠藤航のゲームコントロールには目を見張る。まるで鬼神のようだ。パーフェクトなデュエルからの配球が冴え渡っている。

 一方、三好より、この日スタメンを取った相馬の方が明らかにいい。高いインテンシティと力強い守備が段ちがいだ。そして前線では林が粘る粘る。コテコテだ。この2人が大きい。

 林はポストにもなれるし自分でも行ける。裏抜けもある。おまけに守備も頼もしい。そしてチームが苦しいときに自分を犠牲にできる献身性がある。なによりメンタルが強い。

 アナウンサーが「林大地は急成長した」などと寝ぼけたことを言っているが、いったいどこに目をつけているのか? 元からこれぐらいできるっての。
 
ラテン系特有の自滅パターンに入るメキシコ

 メキシコは2失点して気落ちしたのか動きが悪く、ポジショニングも良くない。

 彼らは途中からポゼッションするようになったが、日本はコースを切る守備対応がいい。まったく危なげない。単に相手にボールを「持たせている」だけに過ぎない。

 ただし日本はやたらにファウルを取られる。しかもファウルでもなんでもないのに。陰で「闇の結社」が動いてるんじゃないか?

 メキシコは攻めにバリエーションをつけて攻略を試みるが、日本の守備が完璧でまったく寄せ付けない。日本はパーフェクトな前半を終えた。

 メキシコは全員がイライラし、ラテン系特有の自滅パターンに入った。

 一点、気になるのはメキシコのボールになると日本がゾーンを下げすぎることだ。もっと高い位置からプレッシングしたい。日本の選手は2点取って「大事に行こう」という消極的なメンタルになっているのではないか?

 この杞憂は前半30分頃からハッキリ形になり、それまでのようなハイプレスが目に見えて消えて行った。

一転、日本はボロボロの後半へ

 後半20分。相馬に代えて前田大然を投入。左サイドハーフに入る。

 後半23分。堂安へのファウルでヨハン・バスケスにレッドカードが出る。一発退場だ。

 そして後半35分。堂安に代えて三笘薫、林に代えて上田綺世を投入。前田が右サイドに回り、三笘が左SHに入った。

 これら三手の悪手で、日本の暗転はますます強まって行った。

 後半40分。三笘のファウルでメキシコがFKを得て、ゴールを決める。2-1とされ、たちまち試合はわからなくなった。

 日本は前半と比べ明らかにパワーダウンしている。2点取って気持ちが「受け」に回ったのではないか?

 日本の後半は「ない」のと同じだった。というより「ない」よりはるかに悪い。

選手の代え方をよく考えろ

 劣勢に拍車をかけたのは森保采配だ。

 相馬、林と守備で力強く粘れる選手を2枚も捨て、ひ弱な三笘を入れる森保采配。インテンシティの違いを考えろ。しかもリードしている局面で? わざと負けようとしているのか? 敵のスパイか?

 リードしている局面でボールをもつ「ドリブラー」を入れ、敵に引っ掛けられてボールロストしカウンターを喰らったらどうするのか?

 逆にリードされている場面で三笘を投入し、勝負をかけるなら話はわかる。だがあそこで三笘を入れるのはリスクを振りまくのと同じだ。自爆だ。

 選手を入れ替えて休ませようとしたのだろうが、局面と選手の特徴をよく考えてほしい。

 結局、途中で投入した前田と上田、三笘はまったく生きなかった。まるで試合に入れずに終わった。それどころかマイナスだ。

 前半の勢いでもう1点取り3-0でスキッと終わるのと、追い上げられて2-1で終わるのとでは天と地の差だ。得失点差がえらいちがいだ。

 騎手がこの監督では、馬が走りそうもない。

 先が思いやられる。

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