すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【分析コラム】なぜ鎌田大地はスタメン起用されないのか?

2023-11-07 09:16:15 | その他の欧州サッカー
フィジカルと選手の組み合わせの問題だ

 ラツィオの鎌田大地は、なぜリーグ戦でスタメン起用されないのか? 断片的に現地報道が伝わってくるが、どうもその理由がハッキリしない。そこで多少の推測も交えて考察してみよう。

 現地報道から漏れ聞こえてくるところでは、マウリツィオ・サッリ監督自身は鎌田のことを「大好きな選手だ」と言って気に入っているらしい。これは事実のようだ。とすればスタメン起用されないのは、選手として認められてないからではない。

 とすれば使われないのは、同時に起用する選手との兼ね合い、つまりバランスの問題だろう、と想像はつく。

 さて、まずサッリはしきりに「フィジカル」を重視し、取り沙汰している。

 そして現地報道によれば、向こうでは鎌田は「フィジカルが強くない」とされているようだ。で、サッリが左インサイドハーフとしてレギュラーだと考えているルイス・アルベルトも、同様にフィジカルは強くない。

 ゆえに鎌田とルイス・アルベルトを両インサイドハーフとして同時に使うと、フィジカルが弱い同士でバランスが悪い。サッリはそう考えている。

 で、鉄板のルイス・アルベルトを左IHに使い、右IHにはフィジカルが強いゲンドゥージを組み合わせている。

 つまり第一に「フィジカル問題」で、鎌田はゲンドゥージに負けているわけだ。

鉄板のルイス・アルベルトともかぶる

 もうひとつ、難しい問題がある。

 どうやら現地では、「鎌田は右IHより、左IHのほうがデキがいい」とされているようだ。ところがその左IHは、鉄板であるルイス・アルベルトの不動のポジションである。

 これにより第二には、この「ポジション問題」で鎌田はルイス・アルベルトに負けているのだ。つまり左IHとしては、鎌田はルイス・アルベルトの控えになる。

 結果、鎌田の出場機会はめっきり少なくなっているわけだ。

 さらにもうひとつ問題がある。

 実はそれでもサッリは鎌田を使いたいために、試合途中で先発した左IHのルイス・アルベルトを下げ、代わりに鎌田を途中出場させることがある。

 ところがルイス・アルベルトは自分が途中交代させられることをひどく嫌い、ベンチに下がるたびサッリに激しく毒づくのだ。

 そんな問題もあり、サッリは鎌田をますます起用しにくくなって行くーー。

 まとめると、こういうことだ。

 このテの問題は、選手間や監督との間で必ず大きな軋轢を生む。チームとしていい状態だとはいえない。

 ちなみに鎌田の契約は単年だ。2年の延長オプションが付いているが、来夏にまたフリートランスファーで移籍することもできる。もしこのポジション問題がこじれるようなら、いっそのこと鎌田は移籍するのもテかもしれない。

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