すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1 第13節】鹿島、5試合連続で無失点勝利を収める 〜鹿島 2-0 名古屋

2023-05-17 09:53:48 | Jリーグ
鈴木優磨が執念のヘッドで先制する

 J1リーグは5月14日に第13節を行ない、「Jリーグ30周年記念スペシャルマッチ」として国立競技場で鹿島アントラーズと名古屋グランパスが対戦した。試合はCKからの鈴木のヘッドと、途中出場した知念慶のゴールで鹿島が2-0で勝利した。これで鹿島は5試合続けて無失点勝利をもぎ取った。見てくれになどまるで構わない、鹿島の男臭い気迫が圧倒的だった。

 このカードは連敗の泥沼から脱し4試合連続無失点勝ちを収めている鹿島と、9戦負けなしで乗り込んできた名古屋との対戦である。首位争いでこそないが、まさに昇り竜同士の対戦といっても過言ではない。だがそんな試合は、鹿島の泥臭くしぶとい強さをひたすら見せつける展開になった。

 まず激戦の呼び水になったのは鹿島の前半12分のプレイだった。右CKの場面でキッカーのMF樋口雄太が蹴ったボールを、鈴木が頭で叩いて見事ゴールに収めた。だがVARで得点は取り消しになる。事前のポジション争いで鈴木が稲垣祥を倒したファウルが認められたのだ。

 収まらないのは鈴木のハラの虫だ。

 続く同29分。鹿島がさっきとまったく同じ形で、同じ樋口が蹴る右CKからの鈴木のヘディングシュートを決めて見せた。劇的なゴールに感情を爆発させた鈴木は、「どうだ?」とばかりに主審にアピールする。チームメイトたちはゴールを祝いながらも、あわてて鈴木を主審から引き離した。まるでプロレスのような光景で笑ってしまった。

集団プレスで知念が落とし前をつける

 鹿島のスタメンはGKが早川友基。最終ラインは左から安西幸輝、関川郁万、植田直通、広瀬陸斗。中盤は左から仲間隼斗、ディエゴ・ピトゥカ、樋口、名古新太郎。2トップは鈴木と垣田裕暉だ。

 鹿島はディフェンディング・サードでブロック守備をするときは4-4-2だが、ボールを持つ敵ディフェンスラインにハイプレスをかけるときには前3枚になる。そしてマイボールになると4-2-4のような形で攻撃に出る。また中盤でボールを奪われると非常に帰陣が速い。

 名古屋は反撃しようと試みるが、鹿島の守備にあい思うようにパスが繋がらない。名古屋はカウンターのチームだが、要所で鹿島にボールを持たされ、苦手なビルドアップを強要されている。そして中盤でボールを刈り取られる。その繰り返しだ。攻撃の核であるユンカーもマテウスも、冴えが見られない。

 一方、鹿島もボールを奪って攻めに出ても、名古屋の守備が堅くなかなかフィニッシュまで到達しない。パスが繋がらない。両チーム、攻めては奪われてのせめぎ合いで、「美しい」などというような種類のゲームではない。だが選手の気迫はひしひしと伝わってくる。特に鹿島の選手は熱い。ボールへの執着心がハンパじゃない。

 そんな後半39分。鹿島のGK早川からのロングボールを、知念がヘディングで途中出場のアルトゥール・カイキにつなぐ。カイキはライン裏のスペースにボールを出し、知念がそこに飛び込んでシュートを放つ。これはGKランゲラックが弾き、いったんは名古屋ボールになる。

 だがこの前線のボールを鹿島が3人がかりのプレスで奪い、最後は知念がボールをゴールに叩き込んだ。決勝点だ。試合はこのまま終了し、鹿島は実に5試合連続での無失点勝利を収めた。「リーグ終盤は神戸と鹿島の一騎打ちになるのでは?」と思わされた迫力ある一戦だった。

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