すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【第2次森保ジャパン】若き左SBがデビューする 〜日本 1-2 コロンビア

2023-03-29 08:05:20 | サッカー日本代表
三笘のゴールで先制するが……

 日本代表は28日、キリンチャレンジカップでコロンビア代表と対戦し、1-2で敗戦した。MF三笘薫のゴールで先制したが、逆転負けを食らった。

 この日の日本はビルドアップに四苦八苦した前回のウルグアイ戦に比べ、最終ラインからスムーズにビルドアップできていた。ウルグアイ戦の時のような偽SBを「やらされている」感もなく、伸び伸びプレイした。

 日本は相手ボールになれば素早くプレスをかけ、マイボールになればボールを広く展開している。右SBの菅原由勢は適宜、偽SB化し、一方の左SBバングーナガンデ佳史扶は攻撃的で縦に高い位置取りをすることが多い。

 A代表デビューした21才のバングーナガンデはバネがあり、躍動感豊かにプレイする。同じ左サイドの三笘といい関係を作って積極的に攻撃した。日本の左SBはこれで「解」が出た感じだ。

 そんな前半3分。菅原が縦に計算されたロングボールを入れる。町野がこれを収めてはたき、横の西村へ。西村はまた町野へリターンパス。町野は上がってきた守田に落とし、守田が右ペナ角からファーサイドに大きくクロスを入れる。これにジャンプ一番、三笘が反応し、ゴール左スミへディングシュートを叩きつけた。1-0。先制だ。

 この日、セントラルMFに入った鎌田はデキがいい。的確にボールをさばき、ゲームに馴染んでいる。

 日本のフォーメーションは4-2-3-1。GKはシュミット ダニエル。最終ラインは右から菅原由勢、板倉滉、伊藤洋輝、バングーナガンデ佳史扶。

 CMFは鎌田大地と守田英正。2列目は右から伊東純也、西村拓真、三笘薫。ワントップは町野修斗だ。

コロンビアが鋭い動きで追撃する

 コロンビアの選手はコンディションがいいのか、鋭い動きで日本の要所を突いた。

 前半33分。縦に突破したコロンビアのマチャドが左からマイナスの折り返しを入れ、これをデュランが左足でゴール左スミに決める。1-1。同点だ。

 続く後半16分。コロンビアがペナルティエリア右にロングボールを入れる。これを収めたアリアスが反転し、シュートするがGKシュミットの胸に当たる。

 するとこぼれたボールが宙に浮き、これをゴール前のボレが絵に描いたようなバイシクルシュートでゴールに沈めた。これがこの日の決勝点になった。1−2で日本の敗戦だ。

空気に飲まれた日本

 いい意味でリラックスして試合に入れていた日本は、バングーナガンデが負傷し交代した後半14分あたりから雰囲気がおかしくなって行った。緊張感が走り、落ち着かない空気が流れる。

 バングーナガンデの代わりに瀬古歩夢が入ってCBを務め、代わって伊藤が左SBを担当した。また左SBに本職ではない伊藤が入った。イヤな予感が走る。同時に久保建英が投入され、西村に代わってトップ下に入った。久保はよく動いたが、ひとり相撲。運動量を生かし前線で意欲的にプレスをかけた同じトップ下の西村の方が光っていた。

 コロンビアがオーバーヘッドで決勝点を挙げた辺りでは、日本のプレッシングがちょっとずつ甘くなり、競りが効かなくなっていた。いいようにボールを回された。

 コロンビアが2点目を取って以降は完全に彼らのゲームになり、ボールを支配された。また彼らは激しいプレスで日本の攻めをことごとく寸断した。日本は球際で負けていた。

 後半33分に浅野拓磨が投入されたシーンでは、浅野が森保監督のメモ書きを持ってピッチに入り、途中出場の遠藤に渡す。これでフォーメーションをどうするのか、混乱する場面があった。日本は完全に空気に飲まれていた。選手たちはメモを見ながらピッチ上で相談している。もはや試合にならない雰囲気である。

 この試合、日本は負けたが、前半のスムーズなビルドアップには期待が持てた。ウルグアイ戦とくらべ、縦パスもよく入った。バングーナガンデの登場も希望の光だ。途中出場した上田綺世も超絶的なヘディングシュートを2度見せた。第2次森保ジャパンはこれで2試合目。まだまだこれからである。

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