すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【東京五輪】混迷を極める感染対策 ~コロナを世界にばらまく大会になる

2021-06-28 07:11:31 | 新型コロナ
穴だらけのバブル方式

 ウガンダ選手団の一件は衝撃的だった。

 9人の選手のうち1人が空港検疫で陽性と判明した。すると濃厚接触者である残りの8人は、感染してるかもしれないのにえんえん大阪のホストタウンまでバスで送られた。

「受け入れ先の保健所が濃厚接触者を判定する決まりだからだ」というお役所の理屈だ。

 もしこのとき8人のうち誰かが感染していたら、ウイルスをまき散らしながら移動したことになる。

 さすがにこの穴だらけの対応が非難され、空港に濃厚接触者を判定する人物を待機させ、濃厚接触者とされたら選手団とは別便でホストタウンに送られる決まりになった。

 だが待って欲しい。選手は計1万人、スポンサーや関係者は約9万人、来日するのだ。

 彼ら全員に対し、いちいちこんな細かい対応ができるのだろうか? できるはずがない。批判を浴びたから付け刃で対策を発表しただけだ。

「濃厚接触者」という定義はもう古い

 しかも同じ便に同乗していた80人の乗客たちはまったくの野放しだ。

 いまやコロナはエアロゾル感染することがわかっているのだから、「濃厚接触者」などという定義はもう古い。

 感染者といっしょにそこにいた80人全部を、まとめて隔離する必要がある。

 ここの認識が大会関係者はアップデートできていない。

 明らかに日本の関係者には、感染対策を行う技術も、頭も、実力も欠落している。

 そもそも大会が延期されて1年間の猶予があったわけだが、その間、彼らはいったい何をしていたのだろうか?

 いずれにしろこの穴だらけの体制をみると、今大会は世界中からウイルスを集めて攪拌し、それを世界に放出する大会になることだけはまちがいなさそうだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする