聴きたくなる音楽。私にとってそれは、勝田さんがライブに参加しているあの有名なバンド、ではなく、やっぱりSEAWINDです。
ハワイ出身者で結成されたフュージョン・バンドで、80年前後に活動していました。ホーン・セクションとボーカルのポーリンの甘い歌声が、ポップでファンキーで、当時日本公演の模様をラジオ番組「セレクテッド・アーティスト」で放送したのを録音してよく聴いていました。この番組、司会が今は亡きルパンⅢ世の声優、山田康雄さんで、明らかに台本に書かれたダジャレを連発していたのが印象深かった。富士フィルムの提供で、番組の間に流れるCMがYMOだったのも鮮明に覚えています。探せばまだそれを録音したカセットテープがあるかも。
先日アルバムの「SEAWIND」を聴いたのですが、中学生か高校生くらいだった時の感覚が曲と一緒に思い出されるのが不思議でした。実家の子供部屋で夏の夜に聴いていた時の感覚。透明水彩という絵の具の、ブルー系の色を使って絵を描いていたことまで思い出すのでした。音楽を聴きながら絵を描いている時が、最高に幸せだった頃。3度のご飯よりその時間が好きだった。
細かい記憶はどんどん消えて行くけれど、音楽や匂いって記憶を呼び覚ましてくれる不思議なもの。本当は脳の中にはもっともっとたくさんの記憶がしっかり刻まれているのかもしれません。