ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

飯ノ山ダム

2017-05-16 18:27:27 | 広島県
2017年5月8日 飯ノ山ダム
 
飯ノ山ダムは広島県廿日市市飯山の小瀬川源流部にある発電用アースダムです。
1932年(昭和7年)に広島に本拠を置いた広島電気によって建設され、日本発送電を経て1951年(昭和26年)の電力分割民営化の結果中国電力が事業継承しました。
飯ノ山ダムで水量調整された水は下流の栗栖川発電所取水堰で取水され導水路で栗栖川発電所に送られ最大出力2500キロワットの発電を行っています。
飯ノ山ダムは珍しい中央鉄筋コンクリート遮水壁式、つまりコンクリートコアのアースダムとなっています。
飯ノ山ダム以外では栃木県の東京電力の逆川ダムがコンクリートコアのアースダムとして知られています。
 
今回は国道186号線を北上し飯ノ山ダムに至りました。
MRC乗馬クラブの入口に入り、そのまま乗馬クラブの脇を抜けてダートの道を進むと飯ノ山ダム右岸に到着します。
洪水吐と上流面、左岸に斜樋が見えます。
 
洪水吐と飯ノ山貯水池
ずいぶん水位が低下しています。
 
右岸から上流面。
 
天端は立ち入り禁止。
 
洪水吐導流部。
 
 
下流面。
 
下流から。
 
堤体基礎部分は石積みになっています。
堤体直下に放流設備があり放流が行われています。
飯ノ山ダムから導水路で直接発電所に送水するわけではなく、水量調節して小瀬川に流下させ、下流の取水堰から発電所に導水路で水が送られます。
 
ダムの説明板
 
小瀬川の源流にある貯水池ということで高原感たっぷりですが、立ち入り禁止のため観光開発などの気配はありません。
 
追記
飯ノ山ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに39万3000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1932 飯ノ山ダム (0993)
広島県廿日市市飯山
小瀬川水系小瀬川
18.5メートル
78.5メートル
中国電力
1932年
◎治水協定が締結されたダム


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