ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

坂根堰

2017-07-23 23:52:24 | 岡山県
2017年7月15日 坂根堰
 
坂根堰は岡山三大河川のひとつで一級河川である吉井川の河口から上流に17.36キロ地点の岡山県備前市坂根(左岸)、岡山市東区瀬戸町(右岸)にある多目的可動堰です。
吉井川は古来より流域の貴重な水資源となってきた一方でたびたび洪水被害をもたらし、その治水・利水は為政者の至上命題となっていました。
戦後、1960年代後半から建設省は治水面から、農林省は利水面から吉井川下流域での可動堰の事業化を模索、両社の事業を統合して1973年(昭和48年)に着工され、1980年(昭和55年)に竣工したのが坂根堰です。
建設に当たっては堰本堤は農林省が、管理設備工事は建設省が担当しました。
完成後は建設省が直轄管理を行い、現在は国交省中国地方整備局岡山河川事務所が管理操作を行っています。
坂根堰は吉井川の洪水調節、既得取水権への補給及び適正な河川流量の保持、旧坂根堰および吉井堰を統合した6つの農業用水路への灌漑用水の供給、岡山市および周辺市町への上水道用水及び工業用水の供給を目的としています
 
国道2号線備前大橋から吉井川左岸沿いの県道79号線を北上すると坂根堰が見えてきます。
主ゲートは6門のローラーゲートで左右両岸に土砂吐としてフラップゲートがあります。
 
左岸のフラップゲート。
 
左岸の大用水(灌漑用水路の一つ)取水ゲート。
 
左右両岸に魚道があります。
こちらは左岸の魚道。
 
坂根合同堰の銘板
坂根堰は農林省・建設省・岡山県の共同事業で、堰本体は農林省の事業として建設されました。
 
右岸の倉安川用水の取水ゲート。
 
天端は歩行者および自転車のみ通行可能
右手奥は国交省の管理事務所。
 
右岸上流から。
 
ズームアップ。
 
左岸大用水取水ゲートわきには農水事務所があり農林省の竣工記念碑が立っています。
 
1891 坂根堰(1069)
岡山県備前市坂根
北緯34度44分07秒,東経134度06分18秒
吉井川水系吉井川
FNAWI
MB
4.9メートル
279.2メートル
2200千㎥/1600千㎥
国交省中国地方整備局
1980年


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