ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

宮の元ダム

2021-10-28 16:35:50 | 宮崎県
2021年10月18日 宮の元ダム
 
宮の元ダムは宮崎県東臼杵郡諸塚村七ツ山の耳川水系七ツ山川にある九州電力(株)が管理する発電目的のアーチ式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編で誕生した九州電力は戦後の復興や高度経済成長による電力需要拡大に対処するため積極的な電源開発を進め、耳川水系では1960年(昭和35年)に同社初の揚水式発電所として諸塚発電所を建設します。
同発電所は諸塚ダムを上部池、山須原ダムを下部池として最大5万キロワットの混合揚水式発電を行いますが、併せて支流七ツ山川に建設されたのが宮の元ダムです。
当ダムは諸塚発電所の発電効率を高めるため、本来同発電所下流で耳川に合流する七ツ山川の水を諸塚ダムに導水するための取水ダムとなっています。
また当ダムは堤高18.5メートルとアーチダムとしては徳島県の高西ダムに次いで日本で二番目に低いダムとなっています。
 
諸塚村家代の国道327号線から国道503号線に入り七ツ山川沿いを約8キロ北上すると宮の元ダムに到着します。
ダムの敷地に沿ってフェンスが設置され、さらに草木が伸びているため堤体の撮影は困難、さらに堤体半分が影になる悪条件。
堤高18.5メートルは基礎地盤からの高さのため、見た目はもっと低くなります。
越流部には切れ目があり、また減勢工には副ダムが設置されていますがいずれうまく撮影できません 。
 
上流から
堆砂がひどく堆砂率は100%近そう。
手前の取水口から約4キロの導水路で諸塚ダムに導水されます。
 
さらに対岸上流に支流の川内川からの導水路吐口があるはずですが、これまた確認できませんでした。

2825 宮の元ダム(1724)
宮崎県東臼杵郡諸塚村七ツ山
耳川水系七ツ山川
18.5メートル
87.4メートル
141千㎥/62千㎥
九州電力(株)
1960年


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