ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

藤田溜池

2023-09-12 17:00:12 | 山形県
2016年7月10日 藤田溜池
2023年7月24日
 
藤田溜池は山形県西村山郡大江町富沢の一級河川最上川水系富沢川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には左沢土地改良区の事業で2003年(平成15年)に竣工と記されています。
一方ダムサイトには1995年(平成7年)から2004年(平成16年)に実施された県営ため池等整備事業の竣工記念碑があり、ここには1943年(昭和18年)着工、1951年(昭和26年)竣工と刻されています。
もともとの藤田溜池は土地改良区の前身であった耕地整理組合もしくは水利組合の事業で1951年(昭和26年)に建設され、2004年(平成16年)に大規模改修が竣工したとみるのが妥当でしょう。
現在は土地改良区の統合で大江町土地改良区が管理を引き継いでいます。

藤田溜池には2016年(平成28年)7月10日に初訪、2023年(令和5年)7月24日に再訪しました。
掲載写真はすべて再訪時のものです。

池下から
ダム便覧では堤高18.8メートルとなっていますが、ため池データベースや現地記念碑では21メートル。
右岸(向かって左手)に洪水吐斜水路がありますが写真では木に隠れてしまいました。

 
溜池にしては立派な放流設備。

 
天端は車の乗り入れができますが対岸で行き止まり。
軽トラが1台駐車中。

 
上流面は親水護岸
普段は多くの釣り師が糸を垂れるようですが、訪問時は水が濁り釣果が期待できないせいか人影はありません。


左岸には東屋、東屋の奥は斜樋機械室。

 
改修事業竣工記念碑。


斜樋。
ここで取水された水は2枚目写真の放流設備に送られます。


天端から。
池の下は改修の際に整地されました。


貯水池は総貯水容量16万3000立米
梅雨前線による大雨で満水、水はかなり濁っています。

 
右岸から。

 
斜樋を遠望。

 
右岸の横越流式洪水吐
薄く越流しています。

洪水吐導流部。

 
0421 藤田溜池(0479)
ため池コード
山形県西村山郡大江町富沢
最上川水系富沢川
18.8メートル(ため池データベース21メートル)
70メートル
163千㎥/163千㎥
大江町土地改良区
1951年竣工
2004年県営ため池等整備事業竣工