ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大正池

2017-06-22 16:10:52 | 福岡県
2017年6月16日 大正池
 
大正池は福岡県京都郡みやこ町にある灌漑用アースダムで、ダム便覧によれば1915年(大正4年)に農地整理組合によって建設されました。現在の管理者は確認できません。
 
大正池は京都カントリー倶楽部に隣接しており、ここを目印に向かえばたやすくアプローチできます。国道496号の光冨橋を西に折れ県道240号を西進すると京都カントリー倶楽部の看板が現れます。
これに従って南下するとゴルフ場の正門手前の大正池に到達できます。
 
池左岸に建つ大正池の紀念碑。
 
天端が車道になっており、右岸が京都カントリー倶楽部の正門となります。
 
総貯水容量27万立米の小さなため池
でも取水塔はなかなかシック。
 
天端から
池の下流にはゴルフコースが広がります。
 
下流面 草ボウボウ。
 
上流面
草でわかりづらいんですがコンクリートで補強されています。
 
取水塔をズームアップ。
 
右岸の洪水吐。
 
アングルを変えて
洪水吐周辺だけとってつけたような感じで、洪水吐だけ近年改修されたようです。
 
小さなため池ですが、古い円筒の取水塔がシック。それに溜池周辺の森も自然が残りなかなかいい雰囲気です。ただし隣接するゴルフ場を除けば。
ゴルフ場のそばにあるため池、ゴルフ場の奥にあるため池・・・・最近よく目にする光景です。
ダム便覧には全国で合わせて9基の『大正池』がダムとして掲載されていますが、これでそのうちの4基を訪問したことになります。
 
2374 大正池(1024)
福岡県京都郡みやこ町光冨
祓川水系光冨川
17.2メートル
138メートル
管理者未確認
1915年

伊良原ダム

2017-06-22 14:54:13 | 福岡県
2017年6月16日 伊良原ダム
 
伊良原ダムは福岡県京都郡みやこ町の祓川本流に建設中の福岡県営の多目的重力式コンクリートダムで2017年(平成29年)に竣工予定となっています。
福岡・大分県境にある英彦山付近に源を発しみやこ町から行橋市を南北に貫流する祓川は、急流河川のため豪雨のたびに流域に大きな洪水被害をもたらす一方、夏場には渇水による水不足が頻発していました。
また苅田町から大分県境の吉富町に至る周防灘沿岸地域、いわゆる京築地域は大河がなく、安定した上水道水源の確保が長年の課題となっていました。
そこでこれら諸課題に対処するために福岡県は『祓川総合開発事業』を策定、その中核として建設着手されたのが伊良原ダムです。
しかし土地買収の遅れから工事の進捗が遅延するなか、民主党政権の成立により進行中のダム建設事業の是非が問われる状況となりました。国交省が建設中及び建設予定のダム事業を検証し事業の是非を再検討する中、福岡県はいち早く伊良原ダムの事業継続を決定ししました。
現在伊良原ダムの堤体はほぼ完成、これから試験湛水に進むことになります。
伊良原ダム完成のあかつきには、祓川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への補給、田川地区水道企業団および京筑地区水道企業団への上水道用水の供給を目的とする予定です。
 
伊良原ダムは国道496号線沿いに建設されており、みやこ町から国道496号を南下するとダム建設現場に到着します。
ダム左岸上流に展望デッキが設けられ建設作業を見ることができます。
 
本体のコンクリート打設が終了し、すでに型枠が外されています。
 
いよいよ竣工に向けてカウントダウンというところでしょうか?
 
 
 
ダム建設現場下流(北側)の建設事務所でダムカードをもらうことができます。
 
建設工事もいよいよ大詰めを迎え、これからは試験湛水へと向かうことになります。
 
追記
伊良原ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2441 伊良原ダム(1023)
福岡県京都郡みやこ町犀川下伊良原
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
祓川水系祓川
FNW
 
81.3メートル
339メートル
 
福岡県県土整備部
2017年
◎治水協定が締結されたダム

本庄池副堤2号

2017-06-22 13:55:21 | 福岡県
2017年6月16日 本庄池副堤2号
 
本庄池は福岡県京都郡みやこ町にある灌漑用アースダムで、本堤および2基の副堤によって形成され周辺約420ヘクタールの水田の灌漑用水源となっています。
副堤2号は池の南西に位置し1948年(昭和23年)に竣工しました。
本庄池一帯は県の水環境整備事業により『犀川公園(本庄池公園)』として整備され、貯水池を巡る約3.5キロの遊歩道や親水公園、浮き桟橋、野鳥観察小屋などが設置され、釣りやバードウォッチングのスポットとしても知られています。
 
平成筑豊鉄道田川線犀川駅から県道239号を南下、上本庄交差点を右折すると左手に犀川公園入口が現れます。
地図の赤線が本堤、茶色線が副堤1号、緑線が副堤2号となっています。
 
犀川公園入口すぐを右折、湖畔に沿って反時計回りに進み、副堤1号からそのまま南下すると副堤2号に到着します。
天端は車道で車両通行可能ですが、車道は対岸で終わりその先は遊歩道となっています。
 
副堤2号から見た本庄池。
 
天端からの眺め
ちょうど西向きとなります。
 
下流面
コンクリートで補強されています。
 
湖畔から見た上流面。
 
何かと思ったら野鳥観察小屋でした。
 
副堤左岸に斜樋があります。
ここで取水された水は本庄池西側の水田に送られます。
 
 
本庄池西側から見た副堤2号の堤体。
 
2399 本庄池副堤2号(1022)
福岡県京都郡みやこ町犀川本庄
今川水系喜多良川
16.7メートル
91メートル
みやこ町 
1946年

本庄池副堤1号

2017-06-22 13:00:38 | 福岡県
2017年6月16日 本庄池副堤1号
 
本庄池は福岡県京都郡みやこ町にある灌漑用アースダムで本堤および2基の副堤によって形成され周辺約420ヘクタールの水田の灌漑用水源となっています。
副堤1号は池の北西に位置し、1946年(昭和21年)に竣工しました。
本庄池一帯は県の水環境整備事業により『犀川公園(本庄池公園)』として整備され、貯水池を巡る約3.5キロの遊歩道や親水公園、浮き桟橋、野鳥観察小屋などが設置され、釣りやバードウォッチングのスポットとしても知られています。
 
平成筑豊鉄道田川線犀川駅から県道239号を南下、上本庄交差点を右折すると左手に犀川公園入口が現れます。
地図の赤線が本堤、茶色線が副堤1号、緑線が副堤2号となっています。
 
本堤から見た副堤1号
ほぼ西向きの方角となります。
 
ズームアップ
アンテナの立つ奥の山は飯岳山で、山の向こう側に本庄池の前に訪問した呉ダムがあります。
 
さらにズームアップ。
 
本堤から反時計回りに池の北西に向かうと副堤1号に到着します。
天端は道路で車両通行可能。
 
上流面。
 
天端からの眺め
直下に小さな畑があります。
 
副堤1号からの本庄池
奥に本堤が見えます。
 
下流面。
 
2398 本庄池副堤1号(1021)
福岡県京都郡みやこ町犀川本庄
今川水系喜多良川
16.2メートル
89メートル
みやこ町 
1948年

本庄池本堤

2017-06-22 11:24:50 | 福岡県
2017年6月16日 本庄池本堤
 
本庄池は福岡県京都郡みやこ町にある灌漑用アースダムで戦争を挟んで建設工事が続き終戦直後の1946年(昭和21年)に竣工しました。
本庄池は本堤および2基の副堤によって形成され周辺約420ヘクタールの水田の灌漑用水源となっています。
本庄池一帯は県の水環境整備事業により『犀川公園(本庄池公園)』として整備され、貯水池を巡る約3.5キロの遊歩道や親水公園、浮き桟橋、野鳥観察小屋などが設置され、釣りやバードウォッチングのスポットとしても知られています。
 
平成筑豊鉄道田川線犀川駅から県道239号を南下、上本庄交差点を右折すると左手に犀川公園入口が現れます。
地図の赤線が本堤、茶色線が副堤1号、緑線が副堤2号となっています。
 
公園入口にある案内板。
 
まずは本堤から見学をしてみます
左岸にある竣工記念碑。
 
竣工記念碑のそばには斜樋があります。
本庄池には取水設備が複数あり、ここで取水された水は本庄池東部に広がる水田に供給されます。
 
本庄池は総貯水容量160万立米と溜池としては大規模な部類です。
 
天端からの眺め
ちょうど東向きになります。
 
天端は車両通行可能。
 
本堤は堤頂長429メートルとかなり長く、中央で屈曲して『L』字型になっています
上流面はコンクリートで補強、左奥に見えるのが副堤1号です。
 
副堤1号をズームアップ。
 
左岸から上流面
ここから見ると『L』字になっているのがよくわかります。
 
最後に下流面。
 
そういえば本庄池には洪水吐が見当たりませんでした。
 
2397 本庄池本堤(1020)
福岡県京都郡みやこ町犀川本庄
今川水系喜多良川
19.2メートル
429メートル
みやこ町 
1946年