ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

寺沢ダム

2016-03-28 16:00:00 | 群馬県
2016年3月26日 寺沢ダム
 
寺沢ダムは赤城山ろくの群馬県前橋市の利根川水系寺沢川にある灌漑用アースダムで、1952年(昭和27年)に土地改良事業で建設され、その後県のため池等改修事業で改修されました。
現在は寺沢用水利水組合が管理を行っています。
 
寺沢ダムの天端を国道353号が通っており、道の駅『ぐりーんふらわー牧場・大胡』のすぐ東側に寺沢ダムがあります。。
この写真をみてもここがダムだとは分からないでしょう。
 
 
ダム湖上流面
草が生えていてわかりづらいですが、コンクリートで護岸されています。
 
右岸の洪水吐。
 
普通の溜池です。
背後は赤城山。
 
下流から 
これを見るとダムに見えます。
 
ダムに隣接して道の駅『ぐりーんふらわー牧場・大胡』があります。
道の駅のシンボルの風車
牧場バンガローなどもありちょっとしたレクリエーションエリアとなっています。
 
0600 寺沢ダム(0268)
ため池データベース 102010035
群馬県前橋市滝窪町
利根川水系淀川寺沢川
15.5メートル(ため池データベース 16.1メートル)
140メートル(ため池データベース 125メートル)
137千㎥(ため池データベース140千㎥)/115千㎥
寺沢用水水利組合
1952年

早川ダム

2016-03-28 12:00:00 | 群馬県
2016年3月26日 早川ダム
 
早川ダムは左岸が群馬県みどり市大間々桐原、右岸が桐生市新里町新川の利根川水系早川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
早川下流域の灌漑用貯水池として1940年(昭和35年)に県営事業で建設され、のちに利根川を水源とする群馬用水の最終放流口として同用水の補給が開始されました。
一方、直下を渡良瀬川右支流深沢川を水源とする大間々用水が通っており同用水の調整池としても利用され、深沢頭首工で取水された水がいったん当ダムに貯留されたのち大間々用水に同量が補給されます。
つまり一つのアースフィルダムが、水源の異なる二つの用水向けに運用されるという珍しいケースとなっており、管理は早川土地改良区と大間々用水土地改良区が共同で行っています。
 
大間々から国道353号を西進すると右手に早川ダムが見えてきます。
左岸から
天端は立ち入り禁止です。手前の桜が花をつければ綺麗でしょうね。
 
上流面はロック材で護岸。
右岸に洪水吐と斜樋がありますが、この斜樋は早川土地改良区向けの取水設備です。
 
湖面に浮かぶのは大間々用水向けのヒンジパイプ昇降型フロート式取水設備
 
奇麗に草が刈られた下流面。
 
右岸の洪水吐 
手前のパイプラインは大間々用水。
 
洪水吐導流部
手前の水路は古い大間々用水で改修以前は斜樋から放流された水がここに流されていました。
 
こちらは現在の大間々用水のパイプライン。 
 
左岸にある小さな噴水公園
2000年(平成12年)に竣工した県営畑地帯総合土地改良事業大間々地区の改修記念碑とモニュメントです。 
従来大間々用水は斜樋から放流される水を取水していましたが、同事業で大間々用水向けフローティング取水設備が新設され、安定した取水が可能となりました。

なお早川ダムについては共同管理を行う大間々用水土地改良区のホームページで詳しい説明がなされています。ぜひそちらもご覧ください。
 
追記
早川ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たな洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0597 早川ダム(0267)
ため池データベース 102030009
左岸 群馬県みどり市大間々桐原
右岸    桐生市新里町新川
利根川水系早川
26メートル(ため池データベース 20メートル)
241.8メートル(ため池データベース 230メートル)
1200千㎥/900千㎥
早川土地改良区・大間々用水土地改良区
1940年
◎治水協定が締結されたダム