ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

頓宮池

2016-03-23 18:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 頓宮池
 
頓宮池は滋賀県甲賀市土山町にある灌漑用アースダムで1965年(昭和40年)に築造され、周辺の溜池ともども甲蒲地方土地改良区が管理を行っています。
頓宮とは天皇の行幸の際の一時的な仮宮のことで、付近に垂仁天皇の頓宮がおかれたことに由来する地名で国土地理院地形図や道路マップには『頓宮新池』と記載されています。
 
土山から国道41号を北上すると右手に頓宮池が現れます。
右岸から
 
右岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部と下流面。
 
天端には轍があります。
 
上流面
コンクリートで補強されています。
 
左岸の取水設備。
 
3335 頓宮池(0251)
ため池データベース 253640006
滋賀県甲賀市土山町頓宮
淀川水系野洲川右支流  
22メートル
115メートル
320千㎥/320千㎥
甲蒲地方土地改良区
1965年

鎌掛池

2016-03-23 16:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 鎌掛池
 
鎌掛(かいがけ)池は滋賀県蒲生郡日野町鐘掛にある灌漑目的のアースフィルダムで、1954年(昭和29年)に築造され、周辺にある溜池ともども日野川流域土地改良区が管理を行っています。
 
日野から県道41号を南下、県道182号を交差したあと南砂川に沿って林道を東に折れると鎌掛池へ到着します。
天端は車両通行禁止、上流面はコンクリートブロックで護岸されています。
近年整備されたようで柵やブロックは新しいものです。
 
右岸の斜樋。
 
右岸上流側から。
 
あいにくの曇天ですが、深い緑色の湖面が印象的です。
 
左岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部
越流しています。
 
堤体下流面。
 
昨年10月からスタートしたダム巡り、ダム便覧掲載ダム(参考掲載含む)訪問250基目のマイルストーンはこの鎌掛池となりました。
えてして区切りのダムは地味なものが多いのですが今回も・・・
300基目はどこになるんでしょうか??
 
1354 鎌掛池(0250)
ため池データベース 253830096
滋賀県蒲生郡日野町鐘掛
淀川水系日野川
19.4メートル(ため池データベース 18メートル)
96.9メートル(ため池データベース 121メートル)
260千㎥/260千㎥
日野川流域土地改良区
1954年

今郷池

2016-03-23 14:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 今郷池
 
今郷池は滋賀県甲賀市水口町今郷にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には1964年(昭和39年)に今郷地区の事業により竣工と記されており、農林省の補助を受けた団体営事業で建設されたものと推察されます。
現在は甲蒲地方土地改良区が管理を行っています。
なおダム便覧では堤高18.4メートルなっていいる一方、滋賀県ため池データベースでは堤高が11.3メートルとなっており両者の数値は大きく乖離ています。
 
野洲川北岸に広がる丘陵地帯の灌漑用水源になっています。
水口から国道1号を東進、県道182号を左折し今郷地区を右折し水田の先の丘陵地を上がると今郷池に到着します。
 
今郷貯水池の竣工記念碑。
 
上流面はコンクリートで補強。
 
天端には車の轍。
 
今郷池
池の背後の丘陵地帯にはお茶畑が広がっています。
 
池の下流は谷間から水田が扇状に広がっています。
右下に円筒型分水工があります。
 
円筒型分水工
改修されたばかり。
 
まだ溜池の見学に慣れていないこともあり、取水設備や洪水吐も確認しないままで終わってしまいました。
 
1357 今郷池(0249)
ため池データベース 253630031
滋賀県甲賀市水口町今郷
淀川水系野洲川
18.4メートル(ため池データベース 11.3メートル
110メートル(ため池データベース 115メートル)
110千㎥/110千㎥
甲蒲地方土地改良区
1964年
 

石部頭首工

2016-03-23 12:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 石部頭首工
 
石部頭首工は滋賀県湖南市の野洲川にある灌漑用取水堰で野洲川土地改良区が受託管理を行っています。
1954年(昭和29年)に旧頭取工が建設されましたが野洲川流域の開発などによる洪水流出量の増大に対応するため、農水省の農地防災事業により2007年(平成19年)に旧頭取工の下流100メートル地点に建設されました。
 
石部頭首工は国道1号沿いの野洲川にありますが、国道側には駐車スペースが見つからず右岸から見学しました。
右岸上流から
洪水吐はゴム引布製起伏堰、いわゆるラバーが4門
左右両岸に土砂吐としてフラップ付きローラーゲートが2門あります。
 
右岸下流から。
 
右岸の土砂吐
フラップ付きのローラーゲート。
 
堤高3.55メートルのゴム堰。
 
 
天端は立ち入り禁止です。
 
魚道もありましたが立ち入り可能区域からうまく撮影することができませんでした。
 
S008 石部頭首工(0248)
左岸 滋賀県湖南市石部北3丁目
右岸       菩提寺
淀川水系野洲川
MB
堰長 220メートル
野洲川土地改良区
2007年再開発

南郷洗堰

2016-03-23 10:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 南郷洗堰
 
南郷洗堰は滋賀県大津市の瀬田川に架かる旧堰で1905年(明治38年)に竣工、現在の瀬田川洗堰が完成する1961年(昭和36年)まで現役で稼働しました。
煉瓦および石造で堰の開閉は人力で行われ全閉から全開までの作業は24時間以上もかかったとのことです。
南郷洗堰の完成により瀬田川の疎通能力は毎秒400㎥にアップ、下流の宇治川や淀川の治水に効果をあげました。
現在は左岸に南郷洗堰の遺構が残っています。
 
 
 
 
(元)南郷洗堰((旧)瀬田川洗堰)
滋賀県大津市黒津
淀川水系瀬田川(淀川)
1904年竣工
1961年廃止

瀬田川洗堰

2016-03-23 08:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 瀬田川洗堰
 
瀬田川洗堰は滋賀県大津市南郷の瀬田川(下流では宇治川、淀川)に架かる可動堰で、国交省近畿地方整備局琵琶湖河川管理事務所が管理を行っています。
瀬田川の洪水対策は明治期からはじまり1905年(明治38年)に旧堰である南郷洗堰が完成しました。
1961年(昭和36年)に疎通能力アップのために旧堰の直下に瀬田川洗堰が完成、さらに1992年(平成4年)にバイパス水路が完成し疎通能力が大幅にアップしました。
瀬田川洗堰は瀬田川の洪水調節を行うほか琵琶湖の水位を調節しています。
 
今回は京滋バイパス南郷インターから瀬田川沿いを遡上し瀬田川洗堰に至りました。
左岸上流から
左がバイパス水路、右が本堰。
 
10門のゲートで構成されています。
 
バイパス水路
旧堰の煉瓦をイメージしたデザインです。
 
左岸下流側から。
 
バイパス水路下流から。
 
バイパス水路機械室
煉瓦造りをイメージしたシックなデザインです。
 
堰の上は県道108号線が通っておりびわ湖毎日マラソンのコースにもなっています。
 
S010 瀬田川洗堰(0248)
左岸 滋賀県大津市黒津4丁目
右岸       南郷1丁目
淀川水系瀬田川(淀川)
FWI
MB
6.114メートル(本堰)、8.824メートル(バイパス水路)
173メートル
国交省近畿地方整備局
1961年(本堰)
1992年(バイパス水路)