網創漠蓄

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原発の状況整理

2011-04-02 20:05:58 | 社会・地理・歴史

いよいよ山場の作業。次の爆発が起きればそれは人災だよな・・・

原子炉格納容器についに直接操作を考えられる段階に入りました。
今までの事故に関しては以前の見解の範囲内ですが、対応を誤れば
さらに大規模化する可能性もある注意すべき段階です。
それでもIAEAの見解にもあるように、原子炉自体の爆発はありえませんが。

対応の遅れは各所で指摘されていますが、その原因は単独ではなく
複数要因がからんでいます。米軍の専門家の到着が今頃になったりなど、
前例を経験した国を入れることを拒んでいたりしていますし。
そう、東電は早い段階で「自衛隊と米軍に対応を委ねる」ことを検討していました。

福島第一原発はやっと廃炉が決定されましたが、これとて東電単独では
決定しづらいこと。海水注入の段階でも「発電再開」の可能性を残したかった
ことも要因でしょう。水以外で冷却する案を蹴ったことを含めて。

民主主義の決定の遅さが遅れの本質であり、それに対する緊急体制が
できていなかったことが、色々な「遅れの原因」を作り出しています。
それを指導する立場にある政治家たちに、原発や核物質に関する知識等が
(多少の専門知識のある私から見て)まるでないことすら、その表れに過ぎません。

福島第二原発の記事から辿れた官邸の報告書(pdf)を見た限りでは
13ページ目にある「溜まり水の分析結果」を信じるとするなら
未だに短寿命核種が大きな放射線元になっているようです。
特にランタン140(半減期1.6日)とかテクネチウム99m(同6時間)とか。

もちろん今後懸念される最大の事態は、再度の水素爆発などです。
5重の壁の一番外側が壊れた現在、次はさらに内部からの直接流出になるので。
海水への流出の影響は、そりゃ限定的といえば限定的です。
1970年代の濃度に近づいてしまう可能性がある、ということなので。

「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、
正当にこわがることはなかなかむつかしい」(引用元)とも言われていますが、
安全性というのは「あるか・ないか」ということではなく程度問題ではあるので。
あいにく当方、統計分野は苦手なので十分な言及はできませんが・・・