いよいよ山場の作業。次の爆発が起きればそれは人災だよな・・・
原子炉の格納容器についに直接操作を考えられる段階に入りました。
今までの事故に関しては以前の見解の範囲内ですが、対応を誤れば
さらに大規模化する可能性もある注意すべき段階です。
それでもIAEAの見解にもあるように、原子炉自体の爆発はありえませんが。
対応の遅れは各所で指摘されていますが、その原因は単独ではなく
複数要因がからんでいます。米軍の専門家の到着が今頃になったりなど、
前例を経験した国を入れることを拒んでいたりしていますし。
そう、東電は早い段階で「自衛隊と米軍に対応を委ねる」ことを検討していました。
福島第一原発はやっと廃炉が決定されましたが、これとて東電単独では
決定しづらいこと。海水注入の段階でも「発電再開」の可能性を残したかった
ことも要因でしょう。水以外で冷却する案を蹴ったことを含めて。
民主主義の決定の遅さが遅れの本質であり、それに対する緊急体制が
できていなかったことが、色々な「遅れの原因」を作り出しています。
それを指導する立場にある政治家たちに、原発や核物質に関する知識等が
(多少の専門知識のある私から見て)まるでないことすら、その表れに過ぎません。
福島第二原発の記事から辿れた官邸の報告書(pdf)を見た限りでは
13ページ目にある「溜まり水の分析結果」を信じるとするなら
未だに短寿命核種が大きな放射線元になっているようです。
特にランタン140(半減期1.6日)とかテクネチウム99m(同6時間)とか。
もちろん今後懸念される最大の事態は、再度の水素爆発などです。
5重の壁の一番外側が壊れた現在、次はさらに内部からの直接流出になるので。
海水への流出の影響は、そりゃ限定的といえば限定的です。
1970年代の濃度に近づいてしまう可能性がある、ということなので。
「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、
正当にこわがることはなかなかむつかしい」(引用元)とも言われていますが、
安全性というのは「あるか・ないか」ということではなく程度問題ではあるので。
あいにく当方、統計分野は苦手なので十分な言及はできませんが・・・
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