悠久の時を経て

「美しく大きく丈夫なオオクワガタ」このテーマを担う血統作出目指した飼育記録をメインに、気儘な話題を書いていきます。

KLBとは2023年度(改定版)

2023年01月26日 01時00分00秒 | 2023年度・オオクワガタ



3月1日からKLBオフィシャルブログにてKLB及びNLB.2023年度の応募受付を開始します。
現在検討中の企画が一部残ってはいますが今回は応募開始前に"KLBとはなんぞや?"といった内容をあらためて記事にしておきたいと思います。2020年9月アップ"KLBとは?改定2023年版です。文末にはまだ1年経過してはいませんがNLBについても取り上げています。

※文字が苦手な方は夢旅路さんYouTubeもご参考に願います。



◯KLBとは

K:KULUME(久留米)
L:LIMITED(限定)
B:BATTLE(バトル)

素性の明確な久留米産地個体による1ライン限定
最大羽化サイズで順位を決める事前エントリー
制の久留米バトル企画です。

 

 KLBの目的
久留米大型血統の魅力を伝えブリードの醍醐味を共有し、大人が楽しめる場(ステージ)の提供
・コミュニティの場として参加者同士の情報共有と認知度のアップ
・久留米産地ブリーダー人口の底上げ
(普及と促進)
・見える化による久留米大型血統の保全
・見える化によるブリード水準の向上とブリード手法の健全化

◯KLB誕生の経緯


現在ビークワレコードは歴代NO1のみ。
レコードを目標に据えるにはその道のりは
あまりにも遠く。そこで毎年年1回、産地別
にNO1を決めるような大会があれば、飼育者
も楽しみが増え裾野が広がるのではないか?
そんな考えがそもそものベースにありました。本来であれば三大産地で開催を!な訳ですが
運営規模の理由から、有志で出来ることをと
考え、クマモンさんらと久留米産地に絞り、楽
しみ方のひとつの形として続けています。

※2022年度はトライアルとして能勢産地限定バトルNLBを同時開催しています。そもそもが同じオオクワガタであり、当初は三大産地をイメージしていたことから事務局の障害はありませんでした。(唯一参加人数が増え過ぎた場合の事務局対応のみ。そのため人数制限のアナウンスをしています) バトルの行方は? YG・SR血統のブリード推移はどうなんだ?!閲覧側としての楽しみが広がっています。

◯KLBの特長
□1ライン限定
参加者は最も期待を寄せるラインを1つだけ選びエントリーいただきます。初心者もベテランも、他の種をメインに飼育されている方も比較的参加しやすい企画です。また飼育数の少ない方でも上位を狙えるチャンスがあります。

□3部リーグ制(昇格・降格ルール)
ブリーダーといっても一括りには出来ません。KLBの中には歴代レコード獲得を目指している方も参加されていると思いますが、それぞれ始めた時期が異なること。飼育環境も人によって違うので目指すところも様々だと思います。
KLBはそういった状況を勘案、より多くの参加者が楽しめるようにとスリリングなゲーム要素を取り入れた独自ルール設けています。



□ 
見える化
|久留米限定バトル(KLB) オフィシャルサイトに参加者の管理表をアップ。閲覧側も「見える化」により情報収集が可能です。当たりライン・餌のリレーなど一同に閲覧することができます。
結果のみの情報だけでなく推移、途中経過をオープンにしていることから失敗だった場合も正直に公開し、その要因を分析検証することで次に生かせば良いといったスタンスです。そういった成長過程が累代飼育の醍醐味ではと考えています。

虫界隈にありがちな"グレー要因"をなるたけ排除しモラルを重んじた継続性。自己申告ではありますが大人が楽しむスポーツの代表格ゴルフに近い競技イメージでしょうか。
・エビデンスの欠けた思い込み情報
・自分の言葉のみ凄さをアピール
・簡単に大型が出たので飽きてしまった
大型血統とはいえど自分で作り上げてきた虫で実績を出し続ける方が真の実力者なわけで。偽る欺くなどは論外ですが、探究心と学びと鍛錬が深さだとすればKLBは、上記に並べたもののアンチテーゼでもあるわけです。


□ サイズ以外の要素
サイズ(結果)だけに捉われず、美形コンテストといった自慢の羽化個体をお披露目する
場としての活用にも注力しています。新人賞部門・完品羽化部門なども併設。中長期的な取り組みとしてビークワ紙面で取り上げるコラボ企画も実施しています。



〜多くの方にも閲覧いただけるように〜
各種部門賞、美形コンテストは参加者だけでなく閲覧者も含めて盛り上げていこうといったスタンスから、上位予想を設けています。
閲覧者はどなたでも参加が可能なので、多くの方に注目いただけるようにと考え取り組んでいます。




〜参加者にスポットを〜
多くの参加者が集う大会ですが、こちらは私の願望が強いかもしれません。一人ひとり参加者の人物像にも迫りたい。ブリーダー裏側のストーリーを知りたい!
参加者にはプロフィール・ブリードを始めたきっかけ・飼育環境等を詰め込んだ参加者紹介記事の執筆をランダムに依頼しています。
皆さん文字を書くのが苦手なのか、小っ恥ずかしいのか、遠慮される方がまだまだ多いわけですが、今後も引き続き継続していきたいと思います。自薦他薦を問いません。ひとつご協力をお願いいたします。

直近の参加者紹介記事・ブラックサンダーさん

2021年度からは海外の参加者も!Cytさん紹介記事

評価が高かった拘りのブリードルーム(ハウス)skipさん



〜コミニュティの場として〜
参加者の大半はご自身でTwitterやブログ、Instagram等のSNS媒体を所有されているものと思います。リアルタ
イムで全国のブリーダーと競い合いを楽しんでいるわけです。同じ企画に参加しているだけでも親近感が湧き、繋がりが持てるようになればと考えています。



◯これまでのKLB(その歴史)
2017年第1回を開催。来年で7年目を迎えるKLBは毎年
全国から70名以上の参加者が集まっています。2021年度からは海外(台湾)からの参加者がいます。また久留米著名ブリーダーも集い、SNS以外にも業界専門誌・ビークワコラボ企画の展開もあったりと、毎年回を重ねるごとに権威が高まりブランド力として浸透しつつあるようです。

初開催2017年度はMopar Dorcusさんが優勝。Mopar Dorcusさんはのちに能勢MD血統で2019年度ビークワオオクワ飼育レコードを獲得。

2018年度は久留米産地で年間800頭飼育を誇るパワーブリーダーJohnny the 30さんが優勝

2019年度は能勢YGメインのM'sさんが優勝
M'sさんはその年にビークワオオクワガタ飼育レコードを獲得されています

2020年度は新進気鋭の若手久留米ブリーダー
やまさんが90mmに迫る89.5mmサイズで優勝

そして昨年2021年度はビークワコラボ企画代表者でもある久留米ブリーダーろなさんが89.5mmで優勝されました


◯KLB参加条件
ようやくここで参加条件に辿り着きました。^^
KLBに参加するためには、まず初めにKLBブログのKLB応募開始記事のコメント欄へ参加表明が必要です (幼虫が採れるかどうか分からない段階での参加決意表明です) 応募期間3月1日〜4月30日



幼虫が無事採取できた方は晴れてKLB参加者となりますが、必須条件として管理表・系統表を提出いただきます。管理表は合計3回の提出義務がございます。参加者の飼育状況を見える化することで、飼育
スキルの全体的な底上げに繋がり、また参加者
だけでなく閲覧者も楽しめる企画となっています。
・2023年度
参加表明:4月末迄
1本目管理表・系統表提出:8月末迄
2.3本目管理表提出:2月末迄
羽化個体管理表提出:8月末迄

管理表はパソコンからExcelで必要事項を入力いただいています。参加者の中にはスマートフォン用Excelを使い提出されている方もおられます。


◯KLBの課題点・問題点
□KLB課題


1年以上の長丁場の企画です。周りの参加者
と比べて幼虫の飼育推移が思わしくなかっ
たりすることでモチベーション維持を保て
ず、毎年管理表提出が滞るケースが出ています。
また置かれた環境の変化、仕事やご家族な
どの予期せぬ原因の発生などにより、途中
でリタイヤとなるケースも。
様々なリスクを勘案すると、1ラインとは
いえ軽はずみに参加となり、迷惑をかける
ことだけは避けたい。
そんな方もいらっしゃるでしょう。

先のことは分かりませんし、誰しもが参加
出来る企画ではありますが、参加者に置か
れましては事前の準備と相応の覚悟を以っ
て望んでいただきたい。事務局ではそう考えておりま
す。



□KLB事務局メンバーの負担

現状KLBブログはオオクワを、久留米を盛
り上げようといった有志の方々により裏方
の作業を進めています。具体的にはページ
構成や参加者の管理表の更新、管理表提出
チェック機能と提出の催促。参加者から送
られてくる管理表アップロード作業など。
実はそれなりの時間と労力を要しているた
め事務局作業改善もKLBの課題です。




参加費の徴収について
事務局はこれまで有志によるボランティアの形を継続してきました。しかし一方でブログ費用を事務局で個人負担していることや、KLB開催当初は菌糸業者様に菌糸ブロックの協賛を賜っていましたが、昨今の菌糸不足もあって断念。菌糸に変わる各部門賞副賞を事務局メンバーで負担するケースなどが出ています。確かに行き過ぎたサービスはナンセンスだと考え、また事務局の作業負担を人件費としてみてはどうかといった参加者意見もあり、そろそろ必要経費分を参加者から徴収する段階ではないかと考えています。

年末のアンケート調査では閉塞感の続くオオクワガタ業界にとって何か起爆剤があった方が良いのでは?とも考え、よりゲーム制を強め景品を手厚くする参加費・会費制導入を投げかけてみました。しかし刑法185条を確認すると、会費を出した側も法に触れる可能性が高いことから景品を充実する目的とした形での採用は難しそうです。
そういえば企画当初に神長さんと賭博罪に触れる触れないといった議論をしたことを思い出しました。上限金額を満たさなければ良いのか?もし法律に明るい方がいればアドバイスをお願いします。

一方でずっと続ける意志のある人や上位を狙う人なら会費性も良いが、初めての参加者にはハードルが高くなる。上位を狙うより自分のレベルを確認したいだけの人や、ただ仲間を増やしたいだけの人も多く、続ける意味を見失うかもしれませんといった意見も寄せられました。

会費を集める場合、会計の透明性、上に述べた税法上の問題などの課題もあります。参加者の協賛なども活用して運営していくつもりですが、現時点で参加費用の徴収は進める方向で検討中です。金額等は3月1日には発表告知いたします。

□こちらは決定事項なのでお伝えしておきます。参加者が飼育し切れない羽化個体(余品)についてKLB事務局で無償条件ではありますが引き取りを行う。
昨今のヤフオクの件もあって虫の行き場をどうするか?といった懸念の声も多く聞かれるところです。アンケート調査と個別に頂いた参加者意見からも無償条件でも一定数の要望があるようです。
最低引き取り数の設定
引き取りの送料負担をどうするか
無償引き取りの場合の参加費免除
引き取った個体は、業者を介し販売ルートへ。手数料を除く販売差益高は景品含め運営費に充当させて頂く予定です。具体的案につきましても合わせて3月1日参加表明時に合わせ発表の予定です。

◯年間スケジュール

こちらは2022年度版
2023KLBは現在作成中
※3月1日の応募受付時に合わせ発表の予定です。


◯今後の方向性
目的と認知度、理解度が浸透してきたKLB。
今後注力していきたい取り組みは2つ。
閲覧者を如何に増やしていくか 
その最大化が次の課題のひとつ。

久留米産地ブリード水準の向上
先に述べたように具体的な数値目標については、それぞれのブリーダーの置かれた環境が異なるので一括りにすることは難しいわけです。ただトップブリーダーは別として、KLB全体的な取り組みを続けている中で目標とする数値がぼんやりと見えてきたように感じます。

そこで賛否は別として、現時点の久留米産地の現況を踏まえ、モチベーションに繋がる数値目標を参考に掲げてみます。
・参加者がどんな環境下であっても85mmを狙うことができる
・次のステージでは87〜88mmを目指す
・87〜89mmを複数ラインから作出出来る
・外的要因もあるが狙ったラインからは最低でも86mmを羽化させることが出来る
そうなってくるといよいよ90mm作出は目前に!
コンスタントに実績を出すKLB上位ブリーダーが今後有望な系統を世の中に排出することは即ち有力な入手先として繋がってくるわけで、今後期待するところであります。



◯その他参加者からのご意見
最後にこれまで参加者から届いた企画案を幾つかご紹介します。
YouTube LiveやZoomなどで座談会形式で羽化上位予想や羽化計測等を配信す
る。個々で粛々とやるより互いの刺激にな
るのでは?
配信を観て触発されて交換始めたり虫の世
話を聴きながらする人が居るので動画であ
る事ってモチベと言う意味では結構な底上
げになるのでは?

KLBのトップフリーダの証であるロゴを作って一部に三年連続とどまる、もしくは5回達成したらロゴの永久使用権を認めるなどしたら面白いかなと思いました。ロゴは虫活名刺や販売証明書などに使ってよいとしたらみんな燃えそうな気がしてます。

余品の無償協賛は良い考えかと思います。私の飼育しているほとんどの虫は小学生に配られる予定となっていますが、今年は数が多く、今年は昨年以上に苦労する事態になるでしょうから、私のような初心者には喜ばれる内容かと思います。小学生にはオスメスペアクリアスライダー、ゼリー付きなので赤字が少しでも解消されるのも嬉しいテンです。

私は参加費の徴収に賛成です。しかし、賞金は下品な感じがします。m1ですら参加費があります。完全ボランティアで行うのではなく、運営費を取る形として徴収されれば良いと思います。そのお金を何に使うか?は運営の自由とし、通信費や測定者への謝礼、事務局の日当にすればよろしいかと。

上位に入賞される方はそもそも、自分の虫を販売するルートをお持ちの方かと思います。KLBで優勝したり、上位入賞を続ける方はその時点でその方の虫を購入したいという動悸につながると思うので、KLBの賞金は不要かと思います。KLBの勝者は栄誉とささやかな景品が与えられるのみではいけませんか?

以上が"KLBとは"の改定版記事です。




最後はNLBについて
今年初開催のNLBですが、全体的底上げも含めたコミニュティの場として続けてきたKLBとは生い立ちが違うので、参加する側の視点や考え方は異なります。特に開始した2022年度はビークワ代表枠を目指す具体的な目標もありましたからね。ある程度の実績やスキルを持っている方々ばかりの印象です。またNLBが無くてもブリード自体が好きだからやっている方が大半。なので参加するメリットはそれ程大きいものではなく、アンケート調査の通り参加者数の拡大は見えていません。

とはいえ全体的な底上げは能勢も久留米も望むべくところ。そこでNLB宣伝部として、後方支援含め日頃から協力を賜っております、くわやんさんから届いた意見を紹介させて頂きます。

◯NLBの目的
•YG、SR血統のブリード水準の向上、普及の促進
•ブリード手法の健全化、血統の保全
◯方針
•参加者が成果を共有し、互いに気付きや新たな楽しみを生み出す
•閲覧側が正しい生体を作出する労力、価値を理解出来る環境を作る
•参加者と閲覧者を繋ぎ、生体の提供と入手の機会を創出する
◯アクション
•NLB公式Twitterアカウントの開設(Twitterブルー)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

NLBは閲覧者(オオクワブリード初心者、オオクワブリード検討層)の視点に立ち、如何に興味をもって貰えるかに重点を置いた取り組みと方向性。そこに参加者が魅力を感じるのではないでしょうか。企画内容を突き詰めると様々な具体案が出てきますが、実際にはまだ1年を経過していませんからね。実績が出れば自ずと周囲も注目してくるもの。まずはこの1年間を通してから今後の方向性を判断していきたいと思います。

私の個人的な見解ですが、将来的にNLBをきっかけに能勢産地有志ブリーダーが集い、独立し進める形が望ましいです。なんといっても血統を愛し盛り上げていこうといった情熱が下支えするわけですから。共通する部分はKLBとのシナジー効果でオオクワガタ業界全体を盛り上げていく。そんなイメージです。政治の世界とは違い互いの足を引っ張り合うことのない二大政党制。そこにヤフオクに代わる販売サイトやスポンサー。また業界組織団体が存在し、更にマスコミを巻き込んだ業界の活性化... 

私自身は業界人なわけでもありません。オオクワ好きでランナーを自負するも、高コレステロール傾向のしがないリーマンに過ぎません。なので沢山のことはできません。

始めてやることは必ず一定数の批判がつきものですし面倒なことも沢山ありますが、それでも有志が集まり、あーだこーだと議論を重ね、新たに価値あるものを創造し、協力して沢山の方に喜んで貰えるような価値あるものを作り上げていく作業というものは、やり甲斐があるわけです。

もし参加者、閲覧側の方も、他にご意見やアドバイスなどあればツイッターDM、ヤーフーメールkurume_klb@yahoo.co.jp こちらブログコメント欄にお願いいたします。
ここまでたどり着いた皆様、長々とお付き合い下さり有り難う御座いました。そして今後ともKLBを一緒に盛り上げて参りましょう!
ではでは。
KLB事務局 HN:チョネ




コメント
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