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新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

トランプ大統領を賞賛する

2025-07-03 07:36:56 | コラム
トランプ大統領が掲げる目的/目標は素晴らしいが表現の仕方が:

日本商工会議所小林会頭がトランプ大統領の打ち出される事柄に一々反応していても」と言われたのは、誠に尤もだと思って拝聴した。例えば、大統領が「膨大だ」と表現される対日貿易赤字削減に励まれるのは、大統領としては正しいと言わざるを得ない。だが、その大目標の為に我が国が「アメリカを貪ってきた」のように悪し様に言われるのは不快であるし、事実誤認に基づいているので宜しくないのだ。

また、最近「異常では」と感じさせられるほど、ハーバード大学の「リベラル傾向」を、口を極めて非難攻撃され、留学生のヴィザを取り消し、交付金を廃止とまで言われることを、我らがマスコミも批判している例もある。だが、ハーバードに留学している中国の学生が、同大学全体の20%にも達していることに対して、トランプ氏が「対中国」の安全保障上如何なものかとの意思表示されたとは強調しないのだ。片手落ちだ。

ハーバード大学に対する中国共産党の見方では「海外の党校」としての位置づけなのである。これは非常に興味深い論点ではないか。実際、ハーバードのケネディスクールは長年にわたり中国政府幹部の研修先として機能しているとも見られている。即ち、中国国内では「国外トップの党幹部養成機関」と認識され、習近平主席の側近や交渉官なども卒業生に含まれているとか。

このような背景がある為に、トランプ政権がハーバード大学を「中国共産党と近すぎる」と批判し、留学生のヴィザを制限することや、資金援助の打ち切りを進めているのは、単なるトランプ氏独特の政治的パフォーマンスではないと見る方が正しくないかとすら感じる。トランプ大統領が対立する中国を警戒する政策の表れだろう。

このような、中国が西側の諸国の大学に留学生を送り込む(派遣する?)傾向は、日増しに?顕著になってきている。我が国でも早稲田大学には3,322名と全留学生の54%を占めるまでに達しているし、東京大学では約1,000名で41%。慶応大学では951名で43%、上智大学では753名で41%なのである。

この他にも日本の大学への進学に特化している中国人専用の予備校が、ここ新宿区百人町から高田馬場にかけて、かの行智学園(Coach Academy)を始めとして増加傾向。私が知る限りでは1980年代には小滝橋通りには日本の大学に入学した中国人の実名と進学先の大学をこれ見よがしに掲示している小規模な予備校があった。日本の大学を狙う流れは30年以上も前からあったと言うこと。

私はこの問題だけではなく習近平主席の目論見の中には、台湾の併合だけではなく「日本の属国化」があるとの危機感をズッと抱き続けてきている。石破さんだってお分かりのはずだと信じている。

トランプ大統領は中国の進出というか、アメリカを蚕食しつつある明らかな手法というか攻勢を嫌って、かの国を閉め出す手法に打って出られたのだと読める。だが、その意図を知ってか知らずにか、リベラル派への攻撃であるとか、「学問や研究の自由な発展を阻害」と騒ぎ立てるのは「トランプ大統領の心、庇護国は知らず」になりはしないかと危惧する。簡単に言えば「トランプ流の表現力に問題あり」ではないか。

私はドナルド・トランプ氏の知識階級や経済界を支配する階層を無視した、非知性的な発言や行動を嫌うので、トランプ大統領批判派の片隅に位置しているかの如くに言ってきた。だが、この中国からのアメリカのアカデミック(敢えてカタカナ語を使うが、高等教育機関や学問・教育・研究の場を表している)な分野への過度の進出を阻止されようとする政策を「是」と認める次第だが、トランプ流の表現は万人が即座に理解できないのでは。


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