本当に難しい方だなと痛感:
自動車輸入の関税25%を譲る気はないと主張された。日本から何百万台もの自動車が輸出されてくるにも拘わらず、アメリカの車を買わないのは怪しからんのだからと、FOXのインタービューで強調されたそうだ。正直「未だ、そんな事を言うのか」だった。そこで、ふと思い出したのが、Dennis the Menaceというアニメーションだった。“menace”とは「扱いにくい人」か「困った人」の意味にもなる。
トランプ大統領が貿易赤字解消に懸命の努力を重ねておられることは承知しているし、それ自体は大統領の政策としては誤りではないだろう。だが、その手段として取ろうとしておられる「日本車の輸入を目の敵にするのは誤りである」と断じる。理由は今更解説するまでもない事で、日本側に瑕疵はないのだから。相手国の市場の要求も規格も満たさない製品が売れないのは当然だから。
私はトランプ大統領の「無知の力」をズーッと批判してきたが、本当に無知なのか、無知を装って強引な要求を繰り返しているのかの判断に迷わされてきた。最近、ある事情通の方が「彼はある出来事、事案、問題の一部を知っただけで、恰も全体を理解できたように気になって発言し行動に出る性癖がある」と指摘された。なるほど、That’s understandable.“(=理解できる)と言いたくなった。
この車の問題点は赤沢大臣も指摘されただろうと推察しているし、容易く意見具申が出来ない閣僚たちも要点を進言していただろうと希望的観測も込めて考えている。善意で言えば「トランプ大統領もあれほど日本側の非を鳴らし続けた以上、今更引くに引けないのだろう」と推察することにした。いや、もしかするとTACO理論が生きて来て、ある日突然方針が変わることもありはしないか。
と言えるのも、つい先頃「カナダとの関税交渉打ち切り」と一方的に宣告しておきながら「再開」に踏み切ったとの報道があったからだ。トランプ氏を見ていると、事ほどさように“unpredictable”と「強硬姿勢」に加えて、“TACO“も随時・随所に現れてくるのだ。赤沢大臣もその表見代理に過ぎないベセント氏との交渉ではラチがあかないはずだと思う、だが、今回のように赤沢氏に会わなかったのは非礼であると断じる。
トランプ大統領は7月9日の期限の延長は無いとも言い切っておられた。それが全世界とアメリカ合衆国との間柄に加えて、世界の経済にどれほどの混乱を生じる危険性があるのかを部分的に理解して、「我が道を往く」と表明されたのではなかろうか。非常に扱いにくい御仁であると再認識させられたのは、私だけだろうか。
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