新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月23日 その2 千葉県の災害に思う

2019-09-23 11:02:54 | コラム
あれから2週間経っている:

未だに停電や断水しているところがあると報じられている。あの台風15号の被害に遭われた方々はお気の毒だったと思うなどと言っていられるのは、気楽なことだと我が身を批判せねばなるまい。今朝の新聞には「家屋の半壊は補償の対象にならない」との記事があった。テレビの解説者は条令だか法の規定が追い付いていないのだと批判していた。私はその家屋の損傷の判定をするのが地方自治体の職員か県庁の担当部署か知らないが、恐らく初めての経験だろうから、正確に公平に判定出来るのかなと思いながら聞いていた。

それと言うのも、あの3.11の大災害の後で損保事務所の若き経営者から聞いた話では「損保会社の専門の部署では到底あの規模の災害の査定には手が回りきらず、関連する事務所からも手伝いに行ったそうだ。その仕事は実に大変なことだったと述懐していた。その分野の専門の人たちでも難しい仕事を、市役所や町役場の担当者がするのではもっと大変なことなのだろう。千葉県ではそれだけに止まらず、県庁の対応も不十分だったようだし、東電も設備の被害と損傷が予想以上だったことで対応が遅れて大いに非難されているが、今更ながら自然災害の恐ろしさを思い知らされたようだ。

去る12日に昔の取引先の幹部の方々との昼食会の予定があったが、その中の千葉市在住の方は「屋根瓦が飛ばされたし、庭の樹木が倒れたし枝や葉が落ちて始末に負えないので不参加」とのお知らせがあった。その後お見舞いのメールに対しては「未だに屋根瓦修理の職人に来て貰えず、ご老体がご自分で屋根に上がってブルーシートを張られた」と言ってこられた。お気の毒だと思うが、あれだけ多くの家屋が損傷されては、専門の職人が間に合わないのは仕方がないと思う。

そこに今度は17号が九州を通過して島根県等の裏日本を襲っているようだ。ここ数年の間に台風や豪雨で九州、中国、関西地方では甚大な被害が出ていたし、北海道には地震の被害も出ていた。私が実際に見た訳ではないが、3.11からの復興・復旧が完全に終わっていない状態の我が国には、あれ以来毎年のように自然災害が襲ってきている。何時のことだったか「コンクリートから人へ」と唱えた総理大臣がいた為に,土木や建築関連の専門の技術者と職人が激減したそうだ。そこにこの増える一方の自然災害である。

その時に新環境大臣は大いなる期待の下に華々しく登場されたが、いきなり見当違いの謝罪をされたかと思えば、原発はどうやって無くすかなどと言われた。今度はニューヨークに赴かれて誰かに高く評価された英語力でスピーチなどされていた。私にはどうもそういうことにかまけている場合ではないような気がしてならない。被害を被った地方の復興・復旧が環境大臣に仕事かどうか知らないが、役に立つのかどうか解らないようなUNなどに行っている場合かとも言いたくなる。

私は第4次安倍内閣にとってはアメリカとの通商条約、韓国問題の処理、イランとの対応、ロシアとの北方領土交渉等々難問山積だが、この日本全国と言っても良いかと思わせてくれる、自然災害からの速やかな復興・復旧に速やかに十分な財政面と人的な援助にも気を配られるべきではないかと思っている。「いや、そんな失礼なことを言うな。十分にやっている」と言われそうだ。だが、それであれば東電により速やかに動くように指示されたいし、森田健作知事にももっと敏速に動けと叱りつけて頂きたい気もしてしまう。



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