新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

スポーツの世界のカタカナ語

2024-05-29 07:20:14 | コラム
日本語化されてしまった名称が多い:

今回はスポーツの名称のカタカナ表記を順序不同で取り上げていこう。

サッカー→soccer:
解説)未だに正式名称はAssociation footballだと信じている。嘗てはsockerと表記され「ソッカー」と表記されていた。慶応大学のサッカー部は確か「ソッカー部」となっていたと記憶しているし、早稲田大学では「ア式蹴球部」だったと思う。また、ラグビー部は「ラ式蹴球部」だったと朧気ながら覚えている。いつの間にかsoccerの表記が普及している。当方は昭和20年に中学校に入学して「蹴球部」に入ったものだった。

アメリカンフットボール(アメフト)→Football:
解説)アメリカには「アメリカンフットボールが存在しないのは、「アメリカンコーヒーがない」のと同じこと。「サツマイモは沖縄に行けば琉球芋になるのと同じか」と思う。

アメリカに行けばfootball と言えばフットボールであり、我が国で言う「アメフト」のこと。だが、UKには2回しか行ったことがなかったので、soccerをfootballと言っているか否かは調べたことがない。嘗ては「米蹴」や「鎧球」と呼ばれていた。「鎧」とは、ヘルメットや防具を着けた格好が鎧武者に似ていると思ったらしい。

オーストラリアフットボール→Australian football:
解説)オーストラリアであるからラグビーにも似たところがある競技。1ティーム18人でゴールが四つあったか。独特のルールの下で試合が行われる。タックルというか当たりが極めて激しく、一寸見ると恐ろしくなる。オーストラリアでは人気が高いと聞き、多くの人が慣れ親しんでいるとか。故に、ラグビーやサッカーの選手たちもその経験と優れた体格を活かした激しい動きをする者が多いという印象。

なお、Australiaの正式な発音は「オーストレイリア」である。だが、この国の英語の独特の訛りで「オーストライリア」と発音する人は多い。

カナデイアンフットボール→Canadian football:
解説)同じ大陸の中のアメリカのフットボールと似ていると思う。防具等は同じであり試合の運び方も似通っているので、アメリカのNFL(プロのリーグ)から転進するか、大学から加盟していく者も多いと聞いた。1ティームは12名だったか。私はついぞ見る機会はなかった。ここでも発音に一言触れるのだが、Canadianは「カネィディアン」であって「カナデイアン」はカタカナ語である。

ホッケー→hockey:
解説)国内では何試合も見たが、1988年にカナダではNHLの2部だったかの試合を一度観ただけなので、ここではカタカナ表記を取り上げるに止める。問題にしたいのは「ローマ字式に”o”を「オ」と発音し表記する点」だ。この発音はUKに行っても「ハキー」で「ホッケー」とはならないのである。Oxford English Dictionaryによれば「アメリカでは『ハーキー』となる」とあった。また、keyの所も「ケー」ではなく「キー」だったのも面白い。

バスケットボール→basket ball:
解説)ここでは余り取り上げたい話題がない。その昔の名称は「籠球」だった。この競技の発祥地はアメリカである。

バレーボール→Volley ball:
解説)正確な発音をカタカナ表記すると「ヴァリーボール」が最も近いかと思う。ここでは“o”を「ア」にしたところが興味深い。恐らく、この競技はアメリカが発祥に地だからだと推察している。ここで興味深い現象がある。折角volleyを「ヴァリー」というカタカナ表記にしたのに、テニスでは「ボレーショット」、」サッカーでは「ボレーキック」にしてしまった点なのだ。この「ボレー」の箇所はvolleyだったのだから。

カタカナ表記にする際に一寸でも調べてみれば「バレーボール」という先達がいたのに気が付いたはずだ。残念なことをした。昔の名称は「排球」だった。

今回は競技の名称だけを取り上げたが、各競技の専門語/用語には先達の苦労を偲ばせる点が多々ある。だが、野球の場合には殆どが和製語である辺りが興味深いのだ。

余談だが、私が興味ある現象だと見ていることは「バレーボール部」、「バスケットボール部」、「サッカー部」、「アメリカンフットボール部」、「ラグビー部」はあるが「ベースまたはベイスボール部」はなくて「野球部」がある事。また1872年だったかに伝来したbaseballを「野球」とした名付け親は正岡子規だと思っていたが、正しくは“中馬庚”なのだそうだ。


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