トランプ政権に撤退させるのか折り合うのか:
石破首相は「相互関税は撤回させる作戦」と外遊先で明言されたのに、赤沢亮正大臣は「双方にとってウィンウィンとなる良い結果が出るように折り合える地点を目指す」と、記者団に向かって羽田空港で述べておられた。お二方が言っておられる内容に食い違いが見えるのは何故か。私には赤沢大臣は未だに「国際的交渉とは何か」がお分かりじゃないとしか思えないので不安だ。
20年以上もの間、アメリカ側の代表として日本の取引先との熾烈な交渉と、日本の取引先からの厳しい交渉を受ける仕事を経験してきた者として言える事は「勝つか負けるか」しかないのである。アメリカの常識では「中間を取って折り合う事」等あり得ないのだ。我々は行き詰まった際に対案を提示して交渉した事はあったが、妥協など毛頭考えていなかった。
赤沢大臣は、勿論、石破首相の方針を心得た上でベセント財務長官と折衝されるのだろうが、折り合う事など念頭に置かれずに堂々と撤回を要求して討論して頂くよう切に希望する。ベセント長官にしたところで、トランプ大統領の意向に反する結論など出せる訳がないはずだから、一歩も引けないだろう。とは言うが、こちらでは如何なる結果を導き出されるのかを見守っているしかないと思っている。
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