承前)
ローマ字式発音または恣意的な読み方:
これは日本訛りの発音の変形であるとも考えている。この例は私が嫌う割にはそれほど多くはないと思う。簡単に言えばQueen’s accentでは”o”を「オ」といわばローマ字のように素直に発音するが、アメリカ式となるとほとんど「ア」なるようなことを指している。例えば「ホリデー」とされているのが実はholidayで、発音記号を見ても実際にネイティヴ・スピーカーの発音を良く聞いても「ハラディー」となっているものである。
さらにaを素直に「ア」と読まずに「エイ」という発音になる例が多いのも要注意である。なお、英国系の発音では「アイ」となることがあるが、これは訛りであるから除外して良いだろう。
私が指摘したい最悪の例はアメリカのMajor League Baseball(=MLB)を「メジャーリーグ」または「メジャー」である。「メジャー」に当てはまる英語の言葉はmeasure(=計る)しかあり得ない。だが、この「メジャー」は完全に全国区で戸籍を得てしまった。この恥ずかしい読み方を最初に導入したのは何処のどいつだ。
ここで発見した面白い現象にminorをチャンと「マイナー」と表記していることだ。何故、Minor Leagueは「ミノルリーグ」にならなかったのだろう。
中には発音が難しく尚かつカタカナ表記も困難で似て非なる表記になっているものがあり、私はこれが最も気に入らない。それは「セキュリティー」となっているsecurityや「ユビキタス」になってしまったubiquitous等である。何れも辞書を見て貰いたくなるようなおかしな表記であると信じている。
*ルーキー → rookie, rookey, rooky、
解説)奇怪である。どこの世界にbookをブークと言う人がいるか?lookと書いて「ルーク」と読むか?発音記号を見て貰いたい。そう言っても、最早定着しているから手遅れか?「ルキー」か「ルッキー」に近いのが本当だろう。
*パトリオット → patriot、
解説)典型的ローマ字読み。日本語に帰化済み。本当は「ペイトゥリアット」に近い。
*ナトー → NATO
解説)ローマ字読みである。帰化済みである。英語では「ネイトー」と発音される。パックンとやらはこれも槍玉に挙げていた。
*ボディーチェック → body search、
解説)すでに例に挙げたが、ローマ字読みとして再登場させた。
*シンポジューム → symposium、
解説)このumないしはiumで終わるスペルのグループには、他にもアルミニューム=aluminum→アルーミナム、アクアリウム=aquarium→アクエアリアム、スタジアム=stadium=ステイディアム、ウラニウム=uranium→ユーレイニアム等がある。
*ゲーリー → Gary、
解説)これはゲアリーであると思う。偶にはギャリーとしている例もある。面白いことはMaryには「メアリー」があって「メリー」もあること。何を隠そう、この私もゲーリーだと思い込んでいた時期があり、訪ねたゲーリーはいないと言われてしまった経験があった。他に面白かった現象に”Queen Merry”と名付けられた観光バスに乗ったことか。
*リコール → recall、
解説)欠陥商品の回収ならばリーコルかリーコールに近くなり「リー」にアクセントが来る。リコールだと思い出すことになる
*リサイクル → recycle、
解説)リーサイクルだが、最早リサイクルが日本語に帰化を果たしている。ここで面白いと思うことは「レサイクル」と読まなかった点である。こういう柔軟性がたまらない。
*ビニール → vinyl、
解説)これは造語に近い。しかも間違いが重複している珍しくもない例。これはヴァイニルと読むのだがPVC=polyvinyl chloride=塩化ビニルのこと。我が国では広くビニールをプラスティックス(Plastics)の代名詞の如く使っている。プラスティックスには他にもpolyvinylidene chloride=ポリ塩化ビニリデンもあるし、polyethylene=ポリエチレンも、polyamide≠ナイロンも、polyurethane=ウレタン等多数あるにも拘わらず。なお、ビニルだけではビニル基のことになると思う。これは、どうやらドイツ語の発音らしいのだが。
*レギンス → leggings、
解説)これはここまで挙げてきた例から外れるが、こういうものもあると思取り上げた。私は長い間レギンスの元の言葉が分からなかった。必ずしもローマ字読みではないのだが、いつの間にかこのように変化して定着したようである。ここには複数のsが残されている。
*ハーレイダビッドソン → Harley-Davidson、
解説)勿論?かのオートバイのハーレイ・デイヴィッドソンなのだが、これも日本語化済みである。David=ダヴィデはイスラエルの王である。このことは割合に広く知られていたと思うが、それなのに“ダビッド”としたのは何故だろう。
*ヘボン式 → Hepburn、
解説)ローマ字の本家本元James Curtis Hepburnを忘れていた。宣教師で医師であったヘプバーンさんがヘボン式ローマ字の生みの親だと思う。だから敬意を表して敢えてここに入れた次第。当時、これが「ヘボン」と聞こえたのであろう。私はこれが聞き違いとは思わないが。だが、後から出てきた二人の有名女優、キャサリンとオードリーはヘプバーンと表記されている。
*レトリバー → retriever、
解説)ご存知、訓練された猟犬である。リトリーヴァーに近いのが本当の発音だろう。因みに、retrieveは取り戻すことだ。
*アワード → award、
解説)アウオードに近いのが本当の発音だ。近頃この妙な読み方が大流行。だが、これは難しい問題でforwardにbackwardやtowardとwardがつく言葉が多い。ワードはwordの方だろう。
*レシピ → recipe、
解説)正しくは「レサピ」に近く、レにアクセントが来る。出もここまで網を広げると揚げ足取りと言われるかと危惧する。
*マクドナルド → McDonald’s、
解説)どう読んでも「マクドナルズ」なのだが、このファストフードが進出以来所有格無視で通ってきた。敢えてカタカナ表記すると「マクダナルズ」でアクセントは「ダ」に置くのだ。
*パーテーション partition、
解説)これが最近目立ってきた。いや、耳だって?いるのかも知れない。これは一寸酷すぎるカタカナ語化だ。勿論「仕切り」のことだが、どう読めば「パーテーション」になるのだろうか。似たような言葉にconditionがあるが、誰も「コンデーション」と言わないのは何故だろう。
*クローズアップ → close-up、
解説)同じcloseでもここでは「閉じる」ではないのだから「クロウス」という発音になるのだ。NHKに「クローズアップ現代」という番組がある。あれは現代を接写しているのだと思うが、あれでは閉鎖してしまっている。
*コンテナー → container、
解説)コンテイナーである。containが元だが、これを「コンテン」と読むか?
*カジュアル → casual、
解説)catと書いて「カット」と言うか。「キャジュアル」だ。英語の面白さはcanと言えばキャンで「出来る」だが「缶」もcanだが、これは前にaを付けるものだろう。
*セキュリティー → security、
解説)これは最も憎むべき、メジャー(majorの誤読)と共に排除したいカタカナ語であり、造語に部類に入れたいくらいだ。英語を母国語とするものの誰が発音しても、如何なる辞書を見ても発音記号には「セキュアラティー」が最も近いのである。何処の誰がこんな劣悪なカタカナ表記を編み出してテレビで言わせ、報道の文書に使うと決めたのか。しかも、困ったことに屡々safetyと混同されている。Oxfordにはsecurityは“the activities involved in protecting a country, building or person against attack, danger, etc.”とある。safetyは“state of being safe and protected from danger or harm”とある。では、セキュリティーはどっちだ。
続く)
ローマ字式発音または恣意的な読み方:
これは日本訛りの発音の変形であるとも考えている。この例は私が嫌う割にはそれほど多くはないと思う。簡単に言えばQueen’s accentでは”o”を「オ」といわばローマ字のように素直に発音するが、アメリカ式となるとほとんど「ア」なるようなことを指している。例えば「ホリデー」とされているのが実はholidayで、発音記号を見ても実際にネイティヴ・スピーカーの発音を良く聞いても「ハラディー」となっているものである。
さらにaを素直に「ア」と読まずに「エイ」という発音になる例が多いのも要注意である。なお、英国系の発音では「アイ」となることがあるが、これは訛りであるから除外して良いだろう。
私が指摘したい最悪の例はアメリカのMajor League Baseball(=MLB)を「メジャーリーグ」または「メジャー」である。「メジャー」に当てはまる英語の言葉はmeasure(=計る)しかあり得ない。だが、この「メジャー」は完全に全国区で戸籍を得てしまった。この恥ずかしい読み方を最初に導入したのは何処のどいつだ。
ここで発見した面白い現象にminorをチャンと「マイナー」と表記していることだ。何故、Minor Leagueは「ミノルリーグ」にならなかったのだろう。
中には発音が難しく尚かつカタカナ表記も困難で似て非なる表記になっているものがあり、私はこれが最も気に入らない。それは「セキュリティー」となっているsecurityや「ユビキタス」になってしまったubiquitous等である。何れも辞書を見て貰いたくなるようなおかしな表記であると信じている。
*ルーキー → rookie, rookey, rooky、
解説)奇怪である。どこの世界にbookをブークと言う人がいるか?lookと書いて「ルーク」と読むか?発音記号を見て貰いたい。そう言っても、最早定着しているから手遅れか?「ルキー」か「ルッキー」に近いのが本当だろう。
*パトリオット → patriot、
解説)典型的ローマ字読み。日本語に帰化済み。本当は「ペイトゥリアット」に近い。
*ナトー → NATO
解説)ローマ字読みである。帰化済みである。英語では「ネイトー」と発音される。パックンとやらはこれも槍玉に挙げていた。
*ボディーチェック → body search、
解説)すでに例に挙げたが、ローマ字読みとして再登場させた。
*シンポジューム → symposium、
解説)このumないしはiumで終わるスペルのグループには、他にもアルミニューム=aluminum→アルーミナム、アクアリウム=aquarium→アクエアリアム、スタジアム=stadium=ステイディアム、ウラニウム=uranium→ユーレイニアム等がある。
*ゲーリー → Gary、
解説)これはゲアリーであると思う。偶にはギャリーとしている例もある。面白いことはMaryには「メアリー」があって「メリー」もあること。何を隠そう、この私もゲーリーだと思い込んでいた時期があり、訪ねたゲーリーはいないと言われてしまった経験があった。他に面白かった現象に”Queen Merry”と名付けられた観光バスに乗ったことか。
*リコール → recall、
解説)欠陥商品の回収ならばリーコルかリーコールに近くなり「リー」にアクセントが来る。リコールだと思い出すことになる
*リサイクル → recycle、
解説)リーサイクルだが、最早リサイクルが日本語に帰化を果たしている。ここで面白いと思うことは「レサイクル」と読まなかった点である。こういう柔軟性がたまらない。
*ビニール → vinyl、
解説)これは造語に近い。しかも間違いが重複している珍しくもない例。これはヴァイニルと読むのだがPVC=polyvinyl chloride=塩化ビニルのこと。我が国では広くビニールをプラスティックス(Plastics)の代名詞の如く使っている。プラスティックスには他にもpolyvinylidene chloride=ポリ塩化ビニリデンもあるし、polyethylene=ポリエチレンも、polyamide≠ナイロンも、polyurethane=ウレタン等多数あるにも拘わらず。なお、ビニルだけではビニル基のことになると思う。これは、どうやらドイツ語の発音らしいのだが。
*レギンス → leggings、
解説)これはここまで挙げてきた例から外れるが、こういうものもあると思取り上げた。私は長い間レギンスの元の言葉が分からなかった。必ずしもローマ字読みではないのだが、いつの間にかこのように変化して定着したようである。ここには複数のsが残されている。
*ハーレイダビッドソン → Harley-Davidson、
解説)勿論?かのオートバイのハーレイ・デイヴィッドソンなのだが、これも日本語化済みである。David=ダヴィデはイスラエルの王である。このことは割合に広く知られていたと思うが、それなのに“ダビッド”としたのは何故だろう。
*ヘボン式 → Hepburn、
解説)ローマ字の本家本元James Curtis Hepburnを忘れていた。宣教師で医師であったヘプバーンさんがヘボン式ローマ字の生みの親だと思う。だから敬意を表して敢えてここに入れた次第。当時、これが「ヘボン」と聞こえたのであろう。私はこれが聞き違いとは思わないが。だが、後から出てきた二人の有名女優、キャサリンとオードリーはヘプバーンと表記されている。
*レトリバー → retriever、
解説)ご存知、訓練された猟犬である。リトリーヴァーに近いのが本当の発音だろう。因みに、retrieveは取り戻すことだ。
*アワード → award、
解説)アウオードに近いのが本当の発音だ。近頃この妙な読み方が大流行。だが、これは難しい問題でforwardにbackwardやtowardとwardがつく言葉が多い。ワードはwordの方だろう。
*レシピ → recipe、
解説)正しくは「レサピ」に近く、レにアクセントが来る。出もここまで網を広げると揚げ足取りと言われるかと危惧する。
*マクドナルド → McDonald’s、
解説)どう読んでも「マクドナルズ」なのだが、このファストフードが進出以来所有格無視で通ってきた。敢えてカタカナ表記すると「マクダナルズ」でアクセントは「ダ」に置くのだ。
*パーテーション partition、
解説)これが最近目立ってきた。いや、耳だって?いるのかも知れない。これは一寸酷すぎるカタカナ語化だ。勿論「仕切り」のことだが、どう読めば「パーテーション」になるのだろうか。似たような言葉にconditionがあるが、誰も「コンデーション」と言わないのは何故だろう。
*クローズアップ → close-up、
解説)同じcloseでもここでは「閉じる」ではないのだから「クロウス」という発音になるのだ。NHKに「クローズアップ現代」という番組がある。あれは現代を接写しているのだと思うが、あれでは閉鎖してしまっている。
*コンテナー → container、
解説)コンテイナーである。containが元だが、これを「コンテン」と読むか?
*カジュアル → casual、
解説)catと書いて「カット」と言うか。「キャジュアル」だ。英語の面白さはcanと言えばキャンで「出来る」だが「缶」もcanだが、これは前にaを付けるものだろう。
*セキュリティー → security、
解説)これは最も憎むべき、メジャー(majorの誤読)と共に排除したいカタカナ語であり、造語に部類に入れたいくらいだ。英語を母国語とするものの誰が発音しても、如何なる辞書を見ても発音記号には「セキュアラティー」が最も近いのである。何処の誰がこんな劣悪なカタカナ表記を編み出してテレビで言わせ、報道の文書に使うと決めたのか。しかも、困ったことに屡々safetyと混同されている。Oxfordにはsecurityは“the activities involved in protecting a country, building or person against attack, danger, etc.”とある。safetyは“state of being safe and protected from danger or harm”とある。では、セキュリティーはどっちだ。
続く)
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