新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

BSフジのPrime News

2016-02-04 08:07:35 | コラム
台湾系アメリカ人と中国人の中国経済論:

昨夜のこの番組をご覧になった方もおられるかと思いますが、中国経済の実態など知る由もない私には大変興味深いものがありました。不勉強でリチャード・クーなる野村総研の研究員が神戸生まれの台湾系アメリカ人だったとは知りませんでした。また富士通総研の柯隆(こんな字か?)と何時もは日本批判的なことを言っていたと思う宋文洲がそういう類いのことを言う暇がなかったのも面白かったので。

詳しい内容まで記憶はしていないが、黒田日銀総裁のマイナス金利等の諸々の施策は評価出来なくて、寧ろやるべきことの反対をやっていると指摘したし、中国の景気と上海取引所での株価の乱高下とは関連がないこと、中国の鉄鋼に代表される過剰設備は国営企業のことで若手が経営する私企業は元気である事、鉄鋼の輸出が1億tonに達していることが日本の総生産量と同じであると言うが生産している鉄の質が違うので競合はないこと、株価が下がったと言うが13~14年の水準に戻ったことで大騒ぎすることではなくそもそもあんな程度、共産党が株式相場を自由に動かそうとすること自体が解っていないこと等々、我が国も専門家が言うことと違っていたのが面白く最後まで聞いてしまった。

中でも面白かったのが、柯氏は「これ以上言うと怖いことになりそうだから言わない」とか、宋氏が「危ないことを言えば云々」と逃げていたのも、中国の言論統制をあの場で皮肉ったのかと思わせてくれた興味深い現象だった。

また、クー氏は「中国では株式売買取引を全て監視するシステムがあり、誰が売買したのかと、その人物の経歴まで取引と同時に明らかになるようになっていて、自分でそのシステムを上海で見てきた」と言ったのには、共産党はそこまでやるのかと感心させられてしまった。

彼らの結論の如きものは「中国の景気を株式相場の乱高下から判断するな。なぜならば実体経済を反映してはいないのだから」辺りにあるかと思って聞いていた。未だ未だ記憶し切れていないことが多々あると思うが、私が感心し残念に思ったことは彼らの日本語力で、我が国の専門家の方々が仮にアメリカでテレビ番組に出て、アメリカでも日本でも良いが、一国の景気と経済をあれほど滑らかに語れるだろうかという、我が国の外国語教育に対する疑問を生じさせられたことだった。言いたくはないが、私の現職時でもとても出来なかったような気がする。尤も、私は経済評論家でも研究員でもなかったが。


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