新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

ブリンケン国務長官と習近平主席との会談

2023-06-20 07:17:15 | コラム
極めて中国らしい演出が為されていた:

今朝ほど4時過ぎにTBSのニュースで、この会談が実現したと知った。その画面に現れていたのが中国独特の姿勢だった。驚きも呆れもしなかった。中国ならば平気でやるだろうという程度の衝撃。それは、習近平主席が上座というかまるで、ではなかった、如何にも自分が最高位権力者でブリンケン国務長官が下位にあることを顕示しようとする中華思想を表している席順だった。

恐らくブリンケン氏は会談の席に着くまでこうなっているとは知らなかったのだろう。この非礼であり、ごく当たり前の常識からすれば無礼であると解っても、彼に残された選択は「会談を拒否すると言い切って席を蹴って出ていくか」あるいは「この際は千歩も万歩も譲って会談に入る」だったのだろう。ブリンケン氏は良く耐えられたと察しするのは誤りか。

思うに、あの場面は中国全土に流されるだろう。それをスマートフォン等で見る国民は「矢張り我が国の方が美国よりも上なのだと、あらためて確認した」と喜ぶし、満足する事だろう。それが習近平主席の意図するところだったのだろう。即ち「習近平様、万々歳」としようとしたのだろう。

中国に一度でも入ってみて、その気になって観察してみれば、彼らの尊大ぶりというか中華思想から来る驕りというか傲慢さを感じるはずだ。私は中国には3度ほどパック旅行でしか行った事がないが「なるほど。こういう国であり、国民だったのか」と、認識させられるような目に遭っていたので、そう言うのだ。

一例だけ挙げておこう。その時は未だ個人に観光ヴィザを出していなかったと記憶する。上海の空港に到着すると、入国の手続きをする為に添乗員が団体の人数を申告した後で全員が一列に並ばせられて、係官が人数を数えて申告通りであれば、一人ずつ審査されるようになっていたのだった。自国に観光に来て外貨を落としてくれる人たちをまるで危険人物のように扱って入国を許す尊大さには、寧ろ感心させられたのだった。

このような態度は習近平主席の段階になれば一層顕著になり、恰も「会ってやった」という雰囲気を醸し出して国民に知らせたのかと疑っている。何故彼らはあのように振る舞うのは、よく考えなくても解る事だ。何か事が生じた場合にあの報道官たちが一度でも、ほんの少しでも中国側の非を認める発言をしたかという事だ。非常に厄介で取り扱いが難しい国に増長させ得てしまったのは、何代か前のアメリカの大統領だったとの解説を聞いた事があった。