ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

■訳してみよう万葉集■<その101>伊香保ろの

2012年10月29日 | 訳してみよう万葉集
■訳してみよう万葉集■<その101>

●題材歌
伊香保ろの 沿ひの榛原はりはら 我がきぬに きよらしもよ 一重ひたへと思へば
                           ―東 歌―(巻十四・三四三五)

●現代訳

① ―

② ― 

③ ―

④伊香保山沿いの榛の木の原は私の衣につきやすいよ。お前の心を一重の一途な心と思うと。

⑤伊香保の山の麓の榛の木の原、この原の木は俺の着物に、ぴったり染まり付くようないい具合だ。着物は一重で裏もないことだし。

⑥ ―

⑦ ―

①斎藤茂吉<万葉秀歌>
②森岡美子<萬葉集物語>
③山本健吉<万葉秀歌鑑賞>
④中西 進<万葉集・全訳注原文付>
⑤伊藤 博<万葉集・現代語訳付き>
⑥日めくり万葉集
⑦植田祐子<超訳万葉集>

これらを踏まえて 私はこう訳しました。

《伊香保山 ふもとはん う染まる わしに染まりや 一途いちずな気ぃで》

さあ あなたの訳は 如何ですか?

さて <その99><その100><その101>を「万葉歌みじかものがたり」にすると・・・

真間ままつぎはし

眺める だけの 時過ごし
  やっと逢うまで 漕ぎつけた

案ずるよりも 生む方がやす
手にしたあの児 可愛かわいてならん

柵越くへごしに 麦小馬こうまの はつはつに 相見し子らし あやにかなしも
柵越さくごしに 仔馬食う麦 一寸ちょっとだけ 一寸ちょっと逢うた児 可愛かわいてならん》
                           ―東 歌―(巻十四・三五三七)
柵越せごし 麦む駒の はつはつに 新肌にひはだ触れし 児ろしかなしも
柵越さくごしに 仔馬食う麦 一寸ちょっとだけ 一寸ちょっと肌触れた児 可愛かわいてならん》
                           ―東 歌―(巻十四・三五三七 或る本)
かみ毛野けの まぐはしまとに 朝日さし まきらはしもな ありつつ見れば
まとに射す 朝日みたいに まぶしいな お前まっすぐ 見続けとると》
                           ―東 歌―(巻十四・三四〇七)
あしひきの 山沢やまさは人の 人さはに まなと言ふ子が あやにかなしさ
山沢やまさわの 村人むらびとみんな 手出すなと 言うて守る児 えろ可愛かいらしで》
                           ―東 歌―(巻十四・三四六二)

可愛いさこうじ 逢いたさ募る
見てて 欲しんや このワシ一人

おとせず 行かむ駒もが 葛飾の 真間の継橋つぎはし やまずかよはむ
《足音の てへん馬が 無いもんか 真間の継橋 来続けたいで》
                           ―東 歌―(巻十四・三三八七)
しも毛野けの 三毳みかもの山の 小楢こならのす まぐはし児ろは か持たむ
三毳山みかもやま 小楢こならみたいに 可愛かいらし児 誰のめし盛る そらワシやんか》
                           ―東 歌―(巻十四・三四二四)

待つはつらいが 逢うのは嬉し
逢えばうたで 別れがつら

遅速おそはやも をこそ待ため むかの しひ小枝こやでの 逢ひはたがはじ
おそうても わし待ってるで しいの枝 かさなるみたい 逢えるんやから》
                           ―東 歌―(巻十四・三四九三)
逢はずして 行かばしけむ 麻久良我あくらがの 許我こが漕ぐ船に 君も逢はぬかも
 逢わんまま 別れん惜しで 渡し場の 船であんたに 逢われんもんか》
                           ―東 歌―(巻十四・三五五八)
伊香保ろの 沿ひの榛原はりはら 我がきぬに きよらしもよ 一重ひたへと思へば
《伊香保山 ふもとはん う染まる わしに染まりや 一途いちずな気ぃで》
                           ―東 歌―(巻十四・三四三五)
白遠しらとほふ 小新田山をにひたやまの る山の うらなな 常葉とこはにもがも
小新田山おにいたで 守り育てる 木やあの児 葉枯らすことう 緑で居って》
                           ―東 歌―(巻十四・三四三六)


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