ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

蟲麻呂編(10)今年も咲くか桜花

2010年12月06日 | 蟲麻呂編
■平成22年12月6日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★昨日見た 桜花さくらは今日は 早やも散る 風よ吹くなよ 帰る日までは

島山を い行きめぐれる 川副かはぞひの 丘辺をかへの道ゆ 
昨日きのふこそ わがしか 一夜ひとよのみ たりしからに
 
《島山の 川沿い丘を 昨日きのう越え 一晩泊まった だけやのに》  
うへの 桜の花は たぎの瀬ゆ たぎちて流る 
君が見む その日までには 山下やまおろしの 風な吹きそと 
うち越えて 名にへるもりに 風祭かざまつりせな

《咲いてた桜 峯上みねうえの 花びら散って 激流ながれてく
 あんた見るまで  風吹くな
 風をしずめる まつりしょう 竜田の神さん 頼みます》
                       ―高橋虫麻呂歌集―〔巻九・一七五一〕 
ゆきひの 坂のふもとに 咲きををる 桜の花を 見せむ児もがも
国境くにざかい 坂に咲いてる 桜花さくらばな 見せたりたい児 ったらええな》
                       高橋虫麻呂歌集―〔巻九・一七五二〕 




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