令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

家待・青春編(一)(15)手ゆ離(か)れざらむ

2010年07月13日 | 家持・青春編(一)恋の遍歴
【掲載日:平成22年7月20日】

朝にに 見まくりする その玉を
             いかにせばかも 手ゆれざらむ



佐保の地から  竹田の庄へ
家持の通い  日に日を重ね
あふれる歓喜
初めて得た恋さながら 

逢う喜び 
逢うての別れは  甘く辛い
待つ辛さ 
辛さ故の  喜び

世のすべてが 二人のために
 
思ひ絶え  わびにしものを なかなかに 何か苦しく 相見そめけむ
あきらめて 一人わびしゅう してたのに なんで逢うこと なったんやろか》
                         ―大伴家持―〈巻四・七五〇〉 
相見ては 幾日いくひぬを ここだくも 狂ひに狂ひ 思ほゆるかも
うてから 日も経たんのに なんでまた 気ィ狂うほど 思うんやろか》
                         ―大伴家持―〈巻四・七五一〉 
相見ては しましも恋は ぎむかと 思へどいよよ 恋ひまさりけり
えたんで 恋の苦しさ やわらぐと おもおたけども 募るばかりや》
                         ―大伴家持―〈巻四・七五三〉 

竹田へ通えぬ日 
それでもの 逢う手立てだてはとの 思案
ゆふさらば 屋戸やどけて われ待たむ いめに相見に むといふ人を
よる来たら 家の戸けて 待つとしょう 夢でお言う お前来るのん》
                         ―大伴家持―〈巻四・七四四〉 
朝にに 見まくりする その玉を いかにせばかも 手ゆれざらむ
《朝昼と 見てたい玉を この手から 離さんとくん どしたらんや》
                         ―大伴家持―〈巻三・四〇三〉 

手にした 珠玉たま 
いとおし いとおし 自分だけの珠玉たま


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