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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(上)編(40)鰒(あわび)の貝の

2013年04月09日 | 古今相聞往来編(上)
【掲載日:平成25年4月9日】

伊勢の海人あまの 朝な夕なに かづくといふ あはびの貝の 片思かたもひにして



つらい苦しで かたこい云うは
なごう思おが ふこ思おうが
投げた手玉ただまは 受け手がうて
坂をころげて 行き先知れん

あひ思はぬ 人のゆゑにか あらたまの とし長く が恋ひらむ
おもうても くれへん人を 当てにして ここ何年も がれてるんや》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五三四)
  
しきやし 逢はぬ君ゆゑ いたづらに この川の瀬に たま濡らしつ
《ぼぉおっと 川瀬ってて 濡らした うてもくれん あんたおもてて》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七〇五)
  
青山の 岩垣沼いはかきぬまの 水隠みごもりに 恋ひやわたらむ 逢ふよしをなみ
よどみ水 かくれてしのぶ がれ恋 続くんやろか 伝手つてしに》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七〇七)
  
かくしつつ が待つしるし あらぬかも 世の人みなの つねにあらなくに
恋焦こがれして うち待つ甲斐かいは あるんかな 人の命は はかなうに》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五八五)
  
ねもころに 片思かたもひすれか このころの が心どの 生けるともなき
片思かたもいに つかしなびて この頃は 生きた心地も い毎日や》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五二五)
  
みづくくる 玉にまじれる 磯貝いそかひの 片恋かたこひのみに 年はにつつ
《うちの恋 磯貝みたい 片貝や 片思かたもいままで 年過ぎてくで》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七九六)
  
伊勢の海人あまの 朝な夕なに かづくといふ あはびの貝の 片思かたもひにして
《うちの恋 伊勢海人あまもぐり 朝晩に 採るあわびやで 片思かたもいなんや》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七九八)




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