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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編(24)ゆたにたゆたに

2012年09月11日 | 巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編
【掲載日:平成24年9月11日】

が心 ゆたにたゆたに 浮蓴うきぬなは にも沖にも 寄りかつましじ



近づく 男 本気やろうか
 にはなるけど 油断は出来ん
こわい気持ちと 高鳴る胸と
 の警戒 強なる日増し

豊国とよくにの 企救きく浜辺はまへの 真砂土まなごつち 真直まなほにしあらば 何か嘆かむ
企救きくの浜 そこの砂浜 真っ直ぐや 真面目な気なら 悩まんけどな》【浦のまなごに寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三九三)
 あんたほんまに 真剣なんか)

つきくさに ころも色どり らめども うつろふ色と 言ふが苦しさ
《露草の 花でころもを めたいが せるて聞くと 一寸ちょと気になるで》【草に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三三九)
(良え人やけど 素行うわさがちょっと)

沖つ波 寄せてる荒磯ありその 名告藻なのりそは 心のうちに つつみとなれり
《沖の波 寄せる磯辺の 名告藻なのりそは うちの心を しぼませよるよ》【藻に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三九五)
(おかんな」う うち憂鬱ゆううつや)

垂乳根たらちねの 母がそのる くはすらに 願へばきぬに 着るといふものを
《おはんが 育てる桑も ねごうたら 糸なりふくに なるうのんに》【木に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三五七)
(監視いややで 思うしたい)

岩倉いはくらの 小野をの秋津あきづに 立ちわたる 雲にしもあれや 時をし待たむ
時期じきたら 立つ雲やなし いつまでも 待ててうんか 長期間せんど待ったに》【雲に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三六八)
らしとんのか れんのか)

明日香川 七瀬ななせの淀に む鳥も 心あれこそ 波立てざらめ
《あちこちの 淀み棲んでる 鳥かても 波立てんよう 気ぃ使うのに》【鳥に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三六六)
(何で世間は 五月蝿うるさいのんや)

が心 ゆたにたゆたに 浮蓴うきぬなは にも沖にも 寄りかつましじ
《うちの胸 まるでじゅんさい ゆたゆたと 岸に寄らんし 沖にも寄らん》【草に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三五二)
(どっち仕様しょうかな うちよう決めん)



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